8620の大ブーム、2020年の風潮でしたね。
実物も無限列車として博多入りしてたり、また関水金属のNゲージ模型が「やっと」市販されたり、話題性は豊富でした。
(余談ですが、8620ほどNゲージでの模型化に恵まれない形式はなく……)
その締めくくりと言えるのが、amino様作品です。

11月くらいに落成した姿。デフレクタなし。
Φ4円筒使った缶胴。バランス良いフォルム。程よい、無理のないディテール。
シリンダに繋がる部分に1/4円ブロック使って綺麗にライン整えたのも特徴でしょう。
特に鮮烈なのは、ボイラーバンドを真鍮の金色で表現されたこと。とても華やかになり恰もお召機か、はたまた現在の動態保存機のような印象に。みなから、58654だ! と声が上がったのは云うまでもありません。

サイドビュウ。動力系はテンダドライブです
メインロッドはテクニックシャフト。かなり低い位置なのがリアルですね。サイドロッドが上がった状態で見栄えがします。
(テクニックシャフトのメインロッドは「動作が詰まる」問題があるんですが、今はシリコンスプレーが有りますので……)
先輪はかなり長いアームで支えられていますので、走行安定性も良さそうに?

そして。12月の改良版です。華やかさはそのままに!
「レゴで作った自作の蒸気機関車8620形をより人吉号(58654号)に近づけるため改修しました。とのことですが、全て正解でありましょう。
・門デフの追加
・運転席の屋根の変更
・煙突の仕様変更
・車輪間隔の修正」
門デフはステーも表現した精細なもの。
煙突は現行部品の中で、ベストな表現に思えます。

キャブ屋根カーブは丸みが大きくなり、大正機らしくなりました。

第二動輪と第三動輪の間の間隙は、8620をそれらしく魅せるポイント。

実物は……肥薩線での活躍は暫くお預けですが、再度の復活願うところです。
また、「無限列車」のごとく、他線区での稼働も期待いたしましょう。
多くの部品を平成期に新造している58654は、もっとも若く元気な蒸気機関車でもあるのですから。
それにしても。
これ観ると、拙作の方もいろいろ作り直さなきゃなぁ……と鮮烈に思わされるショック作でもあるんですよねぇ。
8620の「らしさ」「要点」は難しいのですが、シンプルな作風の中でここまで抑えられますと、やはりショックなのでした。いい作品です。