
リアルティと雰囲気を優先すると、小型車両を大きく作るのも、正解になりましょう。
(上の写真ですが、スケールを函館市電ハイカラ號と合わせられたそうです。1372mmの単車と、762mmのボギー車の好対照になっておりますね!)
花巻電鉄の馬面電車。軌道線デハ1(1−5)はその車体幅の狭さで有名な車両です。
1926−1931年ころに導入された木造・鋼製入り混じったグループでした。車体幅はわずかに1550mm。一般的な軽便鉄道・路面電車の車両でも2mはあります。
なお車内の内寸は1360mmとか。向かい合わせのロングシートなんですが。
ええと、普通の国鉄型車両のボックスシートがピッチ1470mm程度です。あれが更に狭くなって1360mmで、横向きに走り出したところ、想像してみてくださいね(笑)。
流石に1960年代以降は道路改良でこの幅の電車の必然もなくなり、もう少しまともな電車が使われるようになるも、同線の廃止まで予備車として残存してた由。
1972年に廃止されてしまいました。デハ3は地元で保存されています。

デハ3がモチーフでしょうか。
スタイルの省略ほぼ無し。窓数もほぼ正確です。
足回りも、板台枠のボギー台車が再現されてるのですね
前面の絞り込みは6幅を5幅にすることで実現。
ライトの周り、タイヤ使った処理がいい感じですね。
側窓は最近出回りだした3x3の窓部品です。この題材にぴったりな選択です。
屋根上は魅せ場になっています。ランボードやポールの表現の精細さ!
でも、惜しいところも指摘させてください。
ドア表現が平板なのが残念。スケール生かして凹凸表現は入れれれたと思うのです。
車体全体も平板な印象が惜しいです。シルヘッダをダークタンにするだけでぐぐっと渋い印象になってきそうに思うのです。
腰板部分にリベット表現(意図的なポッチ出し)……は大げさかもしれません。

台車の分かるアングルで。板台枠感が良い感じ。
この作り込みできるのがラージナローの良さです。

ぬっとカーブ曲がってくる。これが路面軽便の醍醐味?
R36なのでナローゲージのカーブでは純正よりも緩いほうですが。

この不安定な感じ、なかなか壮絶ではありませんか!
レゴのナローは線路幅4ですから、車体幅が6で十分に馬面電車のスタイルと言うか、バランスになるのですね。
<<続きを読む>>