しかしEF55は一般の鉄道模型もそうですが、難度が恐ろしく高い。
人気の割に敬遠される題材であるのはいうまでもありません。
難度上げる要因。
カバーされた先輪の可動。どうすりゃいいのか。
前頭部の造形はともかく、サイドの曲線3本に前頭部のV形のライン、どうしろと?
でも、そこを「割り切り、綺麗にしあげて」来られたらどうでしょうか。

今年の2月半ばに上がってきたMIZUKI様の作品です。
サイドの曲線3本、そして前面のVライン。シールでの割り切りは大正解。
いや、きちんとパーツで組まないと……という考えは当然尊重されて然りでしょう。でも拘り悩んで答えを先送りするなら、先に形にしたものの、勝ちです。
(無論、巻き返しのチャンスは有るのですよ!)
自作シールの不文律?
「レゴ社の製品がシール使っちまいそうなところはシールでも許容される」
も守られてるのですね。
そして、流線型の造形は完璧です。
前頭形状は66度のスロープ横組にカーブスロープの複合です。サイドの曲線を何らかのパーツ表現しようとしたら、この造形が犠牲になる虞れもあるわけですからね。
前面窓周りの斜め取り付けと隙間埋めもまた巧く、です。

サイドビュウ。シール使っているのは曲線部分のみで、他は白のプレートによるライン表現です。ここは灰色か白か悩むところでありますが、銀色表現として白もありでしょう。華やかさが増します。
側窓とルーバーは無理のない順組ですが、バランスは最良のものでありましょう。運転台ドアの表現があるとちょっと嬉しいかも……ですが、蛇足よりは省略するのも手であります。
側スカートは割愛というか、旧型電機では有効な車体の裾上げを(例えば拙作のEF58やEf57では2プレート裾上げしてます)割愛してしまえば十分にそれらしく見えるんですね。
屋上機器、ここをカーブスロープでまろやかに仕上げてるのは注目されましょう。

バックビュウ。独特の平妻です。実物の微妙な丸みは割愛されていますがこれも気になりません。それよりは手すりやステップの表現が嬉しいです。
こっちを前に列車曳かせるのも時代によってはありです。

前頭部の角度が綺麗。尾灯(標識灯)は敢えて赤表現ですが、透明赤とは違う雰囲気出せるものです。屋上の平坦処理は美しい。
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