先方の記事:国鉄 クモヤ22(コンテナ搭載試験車ver)
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国鉄クモヤ22形は1961年から改造の始まった17m級の事業用国電。一般には有蓋車……モハ10やクモニ13などを改造した牽引車なのですが、000と001の2両は無蓋車……所謂配給車の形状をしておりました。
この2両は割と有名な「コンテナ電車試作車」です。
新幹線の貨物輸送をコンテナ電車で行うための試作車と言われています。荷重17トンで旧規格5噸コンテナ3個搭載できるので、改造による試作車としては大したものですね。
ただし、この荷重をずっと継続的に与え続けて……台枠とか無事かどうかは定かではありませんが。何より、この時代は未だ着発線荷役って概念も技術もありませんでした。いったいどうやって、架線の下でコンテナの積卸する気であったんでしょう?
(電車をディーゼル機関車などでコンテナホームまで移動するってかなり本末転倒な)
……ってツッコミはともかく、電車にコンテナは積めるよ!という目的の試験だけは1年ほど行った様です。
以後は見ておわかりの通り配給車として他のクモルと混じって働いていたのでしょう。17m級両運転台配給車のクモル23に編入されなかったのは不思議ですが。

ジョージレモン様の作品。独特のフォルム、実用性はともかく楽しげな電車です。新幹線用というよりは、コンテナ輸送を電車区間の末端まで行ったら楽しそうだなぁ……って妄想を掻き立てられますよね。まぁそういう輸送は手小荷物で済んじゃうのが現実ですけども(苦笑)。
キャブ上に載ったパンタがギリギリ感。私鉄の同種車両よりもギリギリ端に載ってます。普通の無害電動貨車(配給車)と違い、パンタが荷台にはみ出せないんですよね。

アオリ戸もないですから(後に設置したそうですが)、サイドビュウは極論的なものになります。台枠が少々分厚いのは却ってリアルな感じがします。17噸の荷重に耐えなきゃいけないのですから。その上で車両限界に収める、キワモノに見えてきちんと設計されてたんでしょうね。

屋根上からはみ出した避雷器が楽しいです。よくぞ表現されたもの。
コンテナはライム色のパーツ不足で1個のみの製作とのことですが、ライムは安いのでぜひ3個揃えてほしいと思うのです。あと、時代的に灰緑でもありかも知れません。どっちが正確なのでしょうね。ちょうど薄緑→黄緑への変更が行われてた頃……?

もちろんコンテナおろせます。その状態での自走用に9V車両です。


この状態なら、配給車か牽引車として使えますね。実用性の高い? マルチパーパスの事業用車です。いや実物も廃車になった1981年迄の20余年、そういう使われ方してたのですけども(笑)。
配給車なら積荷に電車の部品……台車とか車輪とかパンタとか積めば楽しそうです。後者なら車両基地内のでたらめな編成とか、或いは入出場列車の控車とかいろいろ遊べそうですね。
案外、使い勝手のよさそうな作品だと思います。
無論、コンテナ積んでも楽しそうなわけですし。今後の活躍期待であります。