先方の記事:箱レゴ「三池鉄道 17号機」
http://boxlego.blog61.fc2.com/blog-entry-553.html
内部構造など、詳細こちらも御覧ください。
9Vという或る意味、ずるい方法に頼らず凸型の電気機関車を自走させるのって、結構難しいことなのです。どうしてもPFやPUの電池boxって大きい(長さ8ポッチ!)ありますから。
でも、そこに挑まれた作品です。

作品は17号機と称されていますが、現役の18・19号機も同じ形状です。
凄いのは凸型をPUで実現してしまったこと。キャブ内に電池boxを縦に収容です。この縦位置はジョージレモン作品ではときおり見かける大胆さでありますね。
キャブ側面は横組みで、タイル側面でさり気なく手すりの表現になっています。
凸電のアイデンティティたるボンネット。昔のスムースヒンジパーツ使って角度をつけ、その上をタイルで平滑に仕上げ。凝ってます。
キャブ前面のプリントタイルは示すとおりスイッチです。
PUのパイロットランプは、そのまま前照灯になるそうです。この配置のメリットでもありますね。
腰高なのは電機として嬉しいことです。
端梁の警戒色もグリルタイル表現。汎用性の高い手法です。

凸電は再現にあたってバランスも崩しやすいのですが、これはデッキとボンネット、キャブのバランスも秀逸でありましょう。

実に大胆な構成。輸送・メンテ時は3分割が可能です。ケーブルの配置や給電状況も分かりましょう。
キャブの背はもう2プレート下がられるかもしれませんね。キャブ上部から電池boxのはみ出しを許容できるか否かでもありますが……。
キャブそのものは6ポッチ長ありますので、電池boxの前後1ポチを隠す方法が見つかれば(例えばボンネットを5幅相当にするとか)、電池box横置きもあり得るかもしれません。
ただ、縦に置くという発想は捨てがたいです(笑)。この柔軟さは魅力です。

拙作の20噸機との並びです。
これが出来てよかった。
機関車のサイズ差異が気になる?

いや、20噸はそれだけ背も低いですし、45噸はそれなりに大柄なのですよ。
私鉄や専用線の凸型電機は日本だと35噸-40噸クラスが一般的でしたから。三池の45噸は実際なかなかたくましい印象なのです。
(まぁ新日鉄八幡の60噸凸電なんていうのもおりましたけど。あれも魅力的な機関車ですね)
三井三池鉄道は、大牟田地区の元は炭鉱の専用鉄道。
現用は1940年代製の45噸機(BB凸型 2両)と、1920年代製造の20噸機(B凸 2両)。
本線では前者が、構内入換に後者が用いられてます。20噸機はバッテリー車を常に従えており、実質蓄電池機関車になっています。
今は三井化学の工場と大牟田を結んでいます。
また、別の場所ですが保存機もまとめて公開されています。
大牟田付近(仮屋川)でJR貨物との貨物引き渡し。運用される貨車はコキ200形。そして相方のJR貨物機はHD300だったりしますから凄い年の差ですね。
これが共存しているのも現代的魅力と言えましょう。
あと、全盛期には旅客営業まで行っていたそうです。1984年廃止。電車改造したような客車使ってた由。
廃線跡も多いので、その筋のマニアにも堪らない場所です。
関山の訪問記こちら(2018年)
http://legotrain.seesaa.net/article/460685689.html
(宮浦のヤード 45噸)
http://legotrain.seesaa.net/article/460709434.html
(45噸の走行シーン)
http://legotrain.seesaa.net/article/460728583.html
(20噸の入換シーン等)