4ドアロングの通勤型は一見して地味な存在。新快速も快速も止まらない駅に行く機会があって初めて顧みる存在でしょうか?
しかし、乗ってみるとその凄さ・上質さには驚かされる。
通勤型だからこそ本気が伝わる、なかなか素敵な電車なのです。そして夷な東男どもを羨ましがらせるのですよ。
ここまで上質なのはもちろん、関西圏だと「阪急電車」という明確なベンチマークがあり、あの質とブランドに追いつくことが意識されてるのでしょうね。まさにJR西にとって悲願。まぁJR西でもチグハグなところはあって、一時期は更新前の221系電車が塗装剥げて走ってたり(阪急じゃありえない)、223系も内装草臥れたままだったりしますが(あれ? 案外、阪急も、内装褪せた車両ががが)。
冗談は兎も角。
東海道山陽緩行線、福知山線ほか広範に運用されています。
ただ、JR西では今後ロングシートの通勤形も3ドアにする流れのようなので、増備車の321系も含めて今後縮小勢力になるのかも知れません。とはいえ、まだまだ活躍は続くことでしょう。何時かは4ドア車を路線ごと固めるような戦略とられるのかも知れませんが。

前パンタの4連。交差式パンタ2基載せた先頭車からして既に私鉄っぽいのですよね。
前面はパネルで窓枠。非常口は2x2窓。額縁部分はウエッジプレートでの造形です。はみ出しの違和感はありませんね。
大きな窓の明瞭さと、スラントの美しさ、そしてスクウェアな魅力。今どきの丸み帯びた形状とは違う良さがあります。
灯火は迷われたようです。完全再現だと灯火の面積が広すぎ違和感があるため、一部省略したのは正解でしょう。
細かいところですが、内部支持の4070ヘッドライトブロックに緑使っているのが運転台機器らしくみえて良い効果です。


3ドアアレンジで中間車基準で全長は24ポッチです。それでも堂々と見える。
ステンレス車体……1985年ころからの細リブが走る軽量ステンレス車体の表現はレンガブロックの裏面使用です。
屋根肩はポチスロでやはり現代的に。パーツ制約を抜け出して精細化が進んでいるのが快いのです。
床下機器は今の電車ですと、ブロックの質感よりはタイル表面の印象の方が正確な感じがします。良い表現です。

偏った貫通扉は実物のデビウ当時に、皆が驚いた部分でした。
そこも再現されてる由。妻面もリブ走ってるのが印象的です。

一部の先頭車には転落防止柵が付いています。
この表現にスキー板をつかうのは やまこ様のアィディアだそうです。
これまでのタイルによる表現よりも肉薄かつ丸みがついて美しい。良い表現ですね。他形式への応用もできそうです。
前頭部と言う意味では絞り込まれた形状のスカートと電連周りの精密さ。ここはいつものエース節炸裂でしょう。足元大事です。

非パンタ側先頭で。これはこれで落ち着きがありますね。
やまこ式転落防止柵もキマってます。
実物も上質なら、作品も上質に。
いろいろ楽しみな作品です。

関連してモダンアップデートされた223系電車です。
ステンレスの処理を今度の207系に揃えています。ただトレインプレートはそろそろ脱却したほうが良いかも知れませんが。
レゴトレ界隈的には少数派の225系のほうが何故か人気のようですけども、数の多い223系もまだまだ作り込みの価値の有るお題かも知れません。