アイディアとしても、纏め方としても面白く……!
「一回り」大きな電車の玩具的魅力の展開です。

京福電鉄嵐山線(嵐電)モボ600形。
現行の紫塗装です。同じ題材は既に通常トレイン規格で実現していますので、比較写真が有り難いですね。
どちらが良いか?
もはや答えが出さえない問題ですね。デュプロトレインシステムベースの方は8幅と大きくなることでラージモデルの魅力を得ること。また、プラレール的なディフォルメ感もメリットになっています。
一方で、リアルなプロポーションとかを求めるべきものではないでしょう。
それなら通常トレインでの8幅を目指すべきでしょうから。
良い意味で、別物です。

ベースと車体。ベースは現行の薄型タイプで、ここに動力系のみならずセンサーなども内蔵。そして価格は低めです。地上子検知の自動運転の他、スマホでのリモコン操作だって可能です。
車体はそれに合わせて裾を工夫されています。


こんな感じですね。ブラケットでタイルを張り下げています。これが一番スマートなやり方でしょうか?

ユーモラスな顔。
質感とかボリューム感は魅力!

サイドビュウ。全長はわずか16ポッチに制限されます。
この制限を寧ろ逆手に取るデザインが求められますし、それが「楽しそう」でもあるのです。
今回は嵐電ですが、こうした小型電車とは特に相性が良いでしょう。デュプロトレインは更に急カーブでもありますし。

こちらはエース君パパ様の作品です。同じく嵐電モボ600形と、モボ101形のパト電。
ツートンカラーのほうが寧ろ様になる?
パト電は車体裾の処理を一部省略できておりますね。下半分が黒の塗り分けゆえに出来る手です。

そして、アイディアの展開……!!
江ノ電300形305F。これには正直やられました。
前面の丸みの柔らかく可愛い表現。カーブスロープ+前面窓の後退角が決まってます。
側面は省略はいるものの、然して適度な引き算の成果でありましょう。
そして程よい屋根上のディテールです。

叡山電鉄(叡電)デオ900。今度予定されている緑系への塗り替え車ですね。
こちらもまた省略とディフォルメの極み。可愛い!
なお、窓の大きな題材であれば無理なくインテリア作り、ミニフィグ乗せるのも平易でありましょう。車内に動力系機器がはみ出さないのは9V共通のメリットですから。その意味ではディーゼル機関車や電動貨車などの展開も考えられましょう。
一方、蒸気機関車は足回りの制約を割り切ること出来るかどうか……ですね(ユーレイ方式はありえますが)。
なんであれ、薬師山氏のディフォルメセンスの極みが炸裂した作品群。
今後の展開も楽しみであります。

さて。関連して。薬師山式といえる架線柱です。
一体のマスト部品をベースにシンプルなビーム。私鉄の古めの電化区間の鉄柱架線柱の表現にベストでありましょう。嵐電や叡電の催しに使うのは最適解でありますね。
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追記:
可愛らしさの正体が分かりました。往年のレゴ4.5V(それも1979年迄)の可愛さに通じるものが有るのですよ。足回りが制約を受けるのも4.5Vの半ば後継?なのかも知れません。その意味では欧州らしい題材も似合う???
登坂力もメリットなのですから、リスボントラムとかこの規格でどうかなぁ?とか考えちゃいました。無論、新たにインフラが居ることや(低廉ではありますが)、既存の街や建物に対してサイズが大きいことと云ったデメリットは天秤に掛ける必要はありますけれども。
でも、かわいい系のレゴオフに参加できるなら、一両位……?