日本のディーゼル機関車黎明期のキワモノの一つであるのでしょうか?
疾うの昔に廃車され保存もされていない割には、その強烈なスタイルで模型などで人気はある?車両ですよね。
1952年、新潟鐵工所製でDC201、DC202の2両が製造。津軽鉄道に納入されました。
20噸のC形機で機関は国鉄気動車と同じくDMH17系。それだけなら古いけど平凡……だったはずですが、車体形状がこの種の機関車の定番のL形ではなく、箱型。冬期の整備や運転を考えたものとか言われてますが。しかし、機関へのアクセスは良くなさそうです。
津軽鉄道ではより大型のディーゼル機関車導入したために、この2両は1961・1964年に東野鉄道(現廃止)に譲渡。しかし、1968年に同線は廃止。
なお、DC201が西武鉄道でL形に改造されて再起(機械扱い)したとか。所沢工場内の入換機はいろいろ業が深そうです。
レゴでは、以前(2014年)、薬師山氏が造られておりましたね。
http://legotrain.seesaa.net/article/396342328.html
http://legotrain.seesaa.net/article/401701100.html
全長20ポッチで自作動力。電池boxの下にMモータ配置するなどの際どくそして意欲的な設計でした。車輪はBBBミドルです。
今度のSUU様の作品は、全く異なるアプローチからです。
この機関車の特徴であった、3連の庇が目を惹きます!
昔のカーフェンダー部品を使うアイディア。
前面の三枚窓は横組で。あの微妙な表情が。
解放テコが前面下部を引き締めてます。
側面は横組部に手すり表現。また機器搬出口の凸表現も見逃せません。
屋根上のタンクや配管も見逃せません。
全長は18ポッチ。この種の機関車は如何に小さく見せるかが大事です!
そして、引き締まったショートホイールベースの足回り……。
……足回りには12Vトレインモータを使用。
12Vトレインモータはロッドがオプションで付けられますので、その機能を使った由。
なら、12Vのインフラ(準備が面倒。制約も多い!)を使う機関車かといえばさにあらず。12VモータをPF使って動かすという、時を超えた?アイディアです。
中身。12Vモータへの入力はケーブル少し弄ってるのでしょうか。魔改造といえるかいえないかの範囲でしょうね。
巧くPF機器収めています。前面構造もあり、18ポッチはやはりギリギリだとか。
前面とか、PFのコネクタ廻りです。
なお、上下逆組使ってのステップ表現が良い感じですね。
電池の収め方です。
全長は有っても、件の「庇」の関係で内側への張り出しが大きくて、機器配置は制約受ける感じですね。よくぞ収めた!的な。
サイドビュウです。
件の庇は半ポッチ分だけ張り出すという面倒な組み方です。1ポッチ張り出しだと出っ張り過ぎですものね。
半ポッチの整合性の取り方は、あっと驚く。
なお、庇の反対側は当然車体が凹むのですが(笑)、この違和感の無さです。
ここに排気窓とか換気口があるなぁ? 位の印象で全然気になりません。
貨車牽いて。結構な牽引力です。
真正面から。
不思議な、そして愛嬌のある顔でありましょう。
庇と足回り、2つの難題抱えた題材が実現したのは凄いことであります。
DC20形ディーゼル機関車、運転d(^_^o)
— SUU2100 (@SUU2100) 2018年11月27日
ロッドが回るのは楽しい♪
あと1両貨車が欲しいな。 pic.twitter.com/IYz1ujAzv6
走行動画です。ロッド物は楽しいですよね!
さて最後に。
問題は言うまでもなく、12Vモータの入手……。
不可能ではないですが、それなりのお値段になってしまいます。
PFトレインモータにクランク介してロッドを半ば強引に付けることとか、また、PFの軸穴車輪部品に強引に穴あけ軸打ちでロッドをつけるようなアプローチは考えられはするのですが……。というか社外品でもロッド穴付きの車輪があればかなりいろいろな問題が解決するのですけどねぇ。特にPU(Powered Up)に使えば全体小型化のメリットは大きいでしょう。そんなわけで、PU使った小型動力はなんか考えてみたいところです。