こちらからのキャプチャで紹介いたします。
釧路臨港鉄道DE601は、1970年製造の電気式ディーゼル機関車。
電気式としては国鉄DF50と、JR貨物DF200の「ミッシングリンク」といえる形式で、その導入経緯などは未だ明らかになっていません。ミステリアスな機関車。
但し、この機関車は今も現役であり、釧路市内の短距離(JRから離れた孤立線です)ながら石炭列車(これも日本では唯一)を牽いて推して活躍中。

7幅ゆえの程よいフォルムです。
GEのロード・スイッチャーの標準形の一つとか言われていますが、このクラスは余り数が造られていないはず。釧路のは日本車輌製造によるライセンス生産品ですが、この1両のみと思われます。輸出向けを狙ってたとも言われていますが。

前面窓は微妙な台形なのですが(垂れ目的な)、パネル上の0.5プレート厚の部分でそれを表現しています。
手すりなどはシンプルですが、それもまたベスト。
ゼブラ模様は見逃せません。ここに上手くダミーカプラつけることできたらと思うのですが。

JAMでは披露できなかった、石炭車のフル編成です。
12両! 長い。


PF内蔵ですので、この種の機関車は機器収容が難しい。
エンジンフード部分はタイル外張り表現で機器を収めます。

JAMでは観ることの出来なかった第一エンド。
(DE10などの流儀で言えば、エンジン側が第一エンドです)
実物でもこちらを前にすることは皆無ですが、しかしこっち側もカッコいいのですよね。仲間がもっと造られて日本中の貨物専業私鉄(臨海鉄道など)に行き渡ってたらとか妄想です。いや、国鉄が採用してたらなぁとか。

石炭車。セキ6000形。
「最新型」ともいえる石炭車で、車体の随所は近代化。そして荷役の自動化など。尤も車体のフォーマットは明治・大正期から不変のものですが。
さて。石炭車も7幅です。車体のリブは、3x4パネルの裏側を使っているのですね。シンプル感というかポッチ隠しのすっきり感が、この「最新型」らしさを盛り上げています。
車内の仕切り板の表現も印象的です。これ、レゴで作るときは忘れがちなのです、石炭車を上から観察する機会はあんまりありませんから。ウチの古典石炭車群にも入れようっと……。

特徴の連接構造も再現です。
日本唯一のとか言われますがおそらく世界唯一かもしれません。諸外国(豪・米・中)などではこの種の貨車はゴンドラカーの長大編成で、ロータリーカーダンパー荷役前提ですから全く違うシステム前提ですね。
台車は軸穴車輪で、貨車らしい台車枠の表現です。これはすごく嬉しい。
通常のトレイン車輪を使うとどうしても貨車の台車らしく見えないですから。コスト面でもこちらのほうが少し「お安い」です。
見事にベッテンドルフ台車な造形ですね。
ただ、軸穴車輪は走行抵抗がやや大きい欠点があります。
最近小径車輪で使われだしている、シリコンスプレー使う方法で改善される可能性はあり、その意味で可能性の高い台車でしょう。
繰り返しますが、ルックスとコストが望ましいのです。
(ただ、台車枠の蝙蝠翼が安定入手できるかどうかは不明ですが。それでもベッテンドルフ台車やアーチバー台車には他の解決策も有りそうです)
車体に目を戻せば、排出扉も2x4タイルのシンプル感で好ましいですね。
実物も、貨車にしてはスッキリした形状ですし。

6ユニット12両の迫力です。
然し、とてもとても惜しいのは、この編成は9月地点で解体済ということです。
国鉄石炭車に見立てて、9600やDD51に曳かせたかったという方も多いことでしょう。
……何時か、再制作お願いします。

液体式ディーゼル機関車のD701ですね。1977年製でDD13準拠の機関車です。
このクラスの機関車も、今や貴重な存在です。というか10年後くらいには液体式のディーゼル機関車自体が希少になってる可能性もあります。なので、釧路訪問してDE601が動いておらず、D701+D801の編成でもがっかりしないように(笑)。なお、ロッド式のD401は動くの稀みたいですね。D801もDD13準拠で、雄別鉄道の生き残りですからそれなりに貴重品。
さて、作品は適当とかコメントされていますが、雰囲気は掴んでおりましょう。屋根の庇が長いとよりD701らしく見えたかも知れません。私鉄や専用線のDD13系列の機関車は微妙な違いが愉しいのですよ。

6両編成x2でも楽しそうです。今は運行頻度も少ないですけど、嘗ての全盛期の雰囲気で走らせまくっても楽しそうじゃありませんか。
連接台車の石炭車下部扉の開閉。一応動いてるけど、機構のスペース的に片側しか開かない。あとユニバーサルジョイントを1組につき2つ使用しているので伝達ロスもかなり発生する。実際の運用は難しそう。 pic.twitter.com/wWvafQ29DR
— 5udon (@5udon1) 2018年6月24日
もう一つ動画です。
幻の?石炭車の扉開閉です。釧路臨港鉄道の連接石炭車は扉の開閉などがすべて自動化されてる由。その再現です。
作品ではいろいろ問題あってか採用は断念だそうですが、面白い試みでしたね。
日本最後の炭鉱にして運炭鉄道、釧路臨港鉄道(太平洋石炭販売輸送/釧路コールマイン)は面白い題材です。
次こそは現地訪問を、ですね……!