実際、編成の約半分はフランス国鉄・ベルギー国鉄の所有です。
1993-96年に製造。1994年からサービスイン。
もう24年も前の車両ですが、多くが現役です(JR東海やJR東日本の感覚に慣れてると物持ち良いですね)。
残存車は更新と外装の変更が行われつつあるようです。

クロック様の作品は更新前、原型の方ですね。
制作過程の画像がときおり流れておりましたけれども、クロック様の作品の中でも特に流麗で美しいもの、完成が楽しみであったものです。
前面はプレート組のお面貼り付け。但し、お面部分はヒンジで微妙に台形になっているのが分かります。
前面側面は内部ヒンジで角度をもたせる。お面との接合部は1x2系ウエッジで。この部品はまた不可能を可能にした感じがありますが、ここはベストマッチ。隙間が感じられません。ここは英国の車両の「イエローフェイス」が功を奏してもおりましょう。
「顎」の部分の処理も見逃せません。全く隙間がありません。
もっとも流麗かつ端正な、TGV作品ということもできるでしょう。

実物のややブサイクに見える角度です(実物の話です。クロック様の作品ではなくて)。頬がコケてるというかなんというか。このブサイクさ?が再現できているのですね。
「お面」の台形加減もよくわかります。

サイドビュウ。
側面はタイル表面組。大きなグリルがあるこの車両では必然的な組み方でありましょう。おかげで車体裾の絞りも自然な形で出来ています。
白・紺・黄・そして赤の細帯が美しい。
この品格は英国側の趣味な感じがしますが、さて?
台車はシンプルなものですが、これはこれで違和感ありません。ただもう1ポッチホイルベース伸ばして、集電舟などの表現ができればと思うのですが如何でしょうか。

両側先頭車ですがら当然2両の制作です。
カーブスロープによる屋根が美しい。
パンタはミニマムなパーツ数で、最大限の効果を出しておりますね。

パンタのアップです。このムダのなさ。でも細密感。

見逃せないのが連結面。省略されがちなディテールも。赤い機器(?)がちらりちらりと見えるのは華やかな感じがします。
また、裾を絞り込んだ車体断面も分かります。1x2-2x2の上向きブラケットを使いこなす。

中間車の製作中です。
先頭車の隣に来る補助動力車です。大きなグリルがあります。
側面の組み方は最下部5プレート分がタイル表面組で、先頭車と車体断面を揃えていますね。
窓は部分的に横組み。窓まわりの紺色も再現と。

中間車も出来上がって、試運転。

中間車。連接台車部分が動力台車です。左の車両にPF機器を収容。
パーツのつごうか、機器収容の都合か? 側窓は簡易バージョンです。ただ部分横組でも内部空間は確保できる窓配置ですから、いずれ改良されるものと思います。

電池交換はラクラク。




連越台車回り。インサイドフレーム台車のディテールが表現されておりますし、貫通幌も割愛なしです。カーブも美しく走る抜けることでしょう。
クロック様は難度の高い、高速鉄道題材をさらっとこなされてきました。
この編成の増結も楽しみですし、また次回題材も楽しみですね。このノウハウ生かされて他のTGV系か。はたまた、さらなる英国高速列車か……? ドーバー海峡が繋がってからの24年間で英国の鉄道事情も激変ですし。
また、レゴの世界では「ユーロスター」と「ゴールデンアロウ/フレッシュ・ドール」と共演してもまた愉しいじゃありませんか。その日を楽しみにしております。