
レゴトレイン界隈だと人気者のキハ42000系列(キハ07系列)の気動車。前面丸型半流線型。
多くは戦前に国鉄車として造られたものでしたが、戦後もキハ17系列の登場までは増備が少数ながら続いていたりします。
そして、私鉄の動力近代化向けにも新造車が夕張鉄道と南薩鉄道(→鹿児島交通)に入っています。前者は2両、後者は6両も纏めての投入でした。
南薩鉄道キハ100形は1952年川崎重工製。
キハ42600形とほぼ同形ながら、張り上げ屋根で更にスマートな形状に。また車体裾のステップ切り欠きがありません。ステップレスというわけっではなく、可動ステップが張り出すという凝った仕掛けでした。
1973年頃に、2両が郵便荷物車キユニ100形に改造。
1983年の同線廃止まで活躍を続けました。現在103号車が保存されています。

制作されたのは1970年代から80年代の姿を想定されてますね。
あの時代のオレンジに紺の帯という、かなり鮮烈な塗色です。南国らしいと言うべきか、はたまた暑苦しい印象であったと言うべきか。然し、42000系の形状には不思議と良いマッチングではありましたね。
レゴ的には、赤に濃青帯になります。かなりの再現度でありましょう。
(キハ10形類似の、キハ300形も造っては如何でしょうか?)
造形は、いつもの……ですが、前頭部造形の精度が上がっています。6枚窓流線型は既に確立した技術のようです。車体裾が1直線なのも南薩の車らしいです。理想を申せば中間ドアの下にも可動ステップ表現が欲しいところですが。
注目したいのはおでこ、前照灯回りの造形でありましょう。
なんというか、美しいです。美形な感じがします。薩摩美人です。そして、気動車特有の軽快さを全身に感じさせるのですね。
惜しいのは前面下部のアゴ部分でしょうか。
流線型より凹んでしまってるのが残念。ただ、ここで良い回答があるかというと難しいですね。現状やむなしでしょうか。いや、連結器の胴受造ってごまかす処理はできるかも知れませんよ?

ただ、模型というのは斜め上から見ることが多いので、その意味では欠点ではありませんね。そして、おでこの美形が光ります。

同じくFBI様の地方私鉄シリーズ。上毛電鉄のデハ100形との並びです。
古い車両でありますが、どちらも現存車なのですねよね。
デハ100は別記事に致しますのでお楽しみに。


南薩列道は何両かのC12同型機を持ち、貨物や多客時旅客に使っておりました。
この並びは日常的なものであったことでしょう。
尤も、末期はC12がほぼ放置状態で哀しい姿ではありましたけれども。


それでも、ファンタジィとしてはこの好ましい並び、活躍させ続けて上げたいものですね!
九州には非電化の私鉄がたくさんありました。
この南薩の他にも、熊延鉄道、山鹿温泉鉄道、宮崎交通に、大分交通各線。今も路線の半分ほどが健在な島原鉄道。個性的な面々は北海道の私鉄とも違う魅力が。最新の気動車と古めの気動車。怪しげな古典客車と対照的な「新型の」ディーゼル機関車。クラで休んでるのは古典ロコ!
九州のローカル私鉄という題材が開拓されるのは、まこともって面白いことでありましょう。
さて……キハ300も造られませんか。同じ鉄道の気動車が2両あると世界はぐっと広がりますよ? 模型的には1両はトレーラで十分なのですし(笑)
あと。
私は島原鉄道あたり、久々に手を付けてみようかしら……? 大分交通も心揺れますねぇ。宮崎交通も……。どうしましょ(笑)。