然し、模型など観ると一目瞭然、とても「小さい」機関車です。
重量は32噸ですが、これは舶来の小型Cタンクと大差がありません(……そういえば夕張や、貝島に居たコッペルが35噸でした。C12とは対照的に密度感のある小型機でした)。
その再現、そして動力入りモデルです。
故に、事実上の「最小のPF自作動力車」になりえるものです。

実物同様、小さいながらも伸びやかな印象を与えるスタイル。なかなかの美形ですね!
そして、一見して動力入りに見えません。ここにPF系のユニット1式が収まっています。

白線入り。お好みはどちら? 動態保存機のイメージだと白線入りがしっくり来ます。ただ、白線なしのほうがごまかし聞かない分、作品本来の無謀さ?が強調される気がしますね。


サイドビュウ。
小ささが理解できましょう。全長は23ポッチです。
機器配置も概ね掴めます。電池boxの位置が良い意味で無理してます。モータは機体前方に横置き。そして受光ユニットは?

この角度で分かりますが、かなりのトンデモ配置!?
それはともかく、エアタンクなどで従輪回りが引き締まってます。キャブ周りもかなり合理的な(良い意味で!)な組み方なのが分かりましょう。

内部構造。
L形に組み合わせた電池boxと、受光ユニットです。
コネクタの配置や、意外と邪魔な!配線の取り回しも最大限の配慮があります。
Mモータの前端部、ほぼ機関車の前端部!なのですね。


足回り。
Mモータから平ギア1段で落とし込み。あとはベベルギア伝動です。第二動輪・第三動輪を駆動して、第一動輪はロッドのみ。
車輪はBBBミドル使用です。C12の動輪経からしてベストチョイスでありましょう。
なお、平ギアの関係で主台枠が前後分割です。強度面でやや不安ありますが……。レゴのギア系は「極小空間に組み込む」ことあんまり考えてくれてないので、致し方なしでしょうか。
前輪と従輪はシンプルにボールジョイント接続。なお、バック運転はやや難有りと聞いておりますが、従輪の取り付け支点の位置がやや苦しいかも? 第三動輪への伝動をロッドのみにして、前輪同様の長アームで取り付けしたら改善されるかも知れませんが、しかし、伝動ギアをなくす影響はわかりません。
(鉄道模型……NゲージやHOゲージでも、ロッドのみ伝動と、ロッド+内部ギアの組み合わせは結論が未だに出ていないようですよね)


動力系よりも寧ろ、この作品で特に苦戦されたのが配線の取り回しでしょう。
キャブとタンクが7幅なので、ギリギリの隙間が生まれ、そこが配線スペースになっています。
なお、変換ケーブル介して9V系使うと、もう少しコネクタやケーブルは小型化できる可能性はありましょう……? 尤も、角型のテクニックモータが使いやすいかどうかは微妙ですが。

上から。
ここはさらっと小ささが伝わりますね。
スハ43との比較も印象的です。
缶胴は前半3ポッチ幅、後ろが4ポッチ幅ですが、実物のテーパの印象程度に上手く落とし込んでいます。
ディテールによるハッタリ? というか細密化も効いておりますね。

オマケ。初期設計。缶胴4幅バージョン。悪くはないのですけども、やはり実現した缶胴3幅バージョンのほうがずっと良いのです。
動くよ!って動画。
— Yamatai@池袋へ向けて充電中 (@Yamatai_blog) 2018年8月31日
1、2両なら普通に動かせるのでローカル線とかにも使える。
逆光にちょっと弱い(ギアが噛む)ので油さすなり多少調整は要るかも。 pic.twitter.com/zOgGrDcEKw
走行動画です。動くところを観ると、やはり小ささを認識させられますよね!
さて。次の「より小さく」はどんなものになるでしょうか?