2軸のささやかなものですが、当時の私鉄気動車も未だボギー車は殆どなく試行錯誤の時代です。気動車が鉄道車両として市民権?を得るのは、その後のキハ41000形(キハ04系列)を待たねばなりません(あれは名車でありましょう)。
頑丈すぎる車体に拠る重量超過などいろいろ不都合があったといえ、その頑丈だったのが幸いして客車扱いで戦時輸送に耐えました。
戦後は客車(事業用車・救援車)化された2両が残存。1960年には廃車されましたが、1980年に1両が復元 保存され今に姿を伝えます。
スタイルは…ごつい。真四角な箱でした。

ジョージさんの作品は世界観が戦前的です。すごく渋い。
そのながれで制作されたもの。

全長16ポッチ。32ポッチ標準の世界観なら10mってこyとになりますがリアルな寸法です。動力系は9v。頑張ればPFも収まりうるのですが、でも9v使うの正解な題材でもありましょう。
真四角…になりそうなところですが、屋根端に面取り角スロープでささやかな流動感を与えています。
特徴的なラジエータは、この車両のチャームポイント。

こうみえて窓配置は省略なしです。
大きめのパネルで内部に窓桟表現。違和感ないです。
ごついけど、かわいい。これは実車の印象通り。
カラーリングも旧気動車色が似合うのですよね。

前面窓の比率がいい感じ。ラジエータの下のヘッドライトも特徴的と。

客車代用として、蒸機の引く混合列車に組み込まれても似合いますよね。
キハニ5000と同時代の私鉄向け気動車には最初から客車代用も前提に設計されたものもあったので、違和感はないです。


キハ42000と重連で。この場合にはキハ42000が牽引する形でしょうか?
1929年のキハニ5000から1936年のキハ42000と、この間の気動車の進化は早かったのですね…。

条路檸檬鉄道の気動車たち。
まともなのと、まともじゃないのが顔を揃えました!
気動車メインの保存鉄道と考えれば、夢のある現代の光景としても不思議ではないでしょうか。
この流れなら、キハ41000も欲しいところですね。
あるいはキハニ36450か…?
ともあれ、渋い世界観を作られるジョージレモン様に期待なのですよ。