
キャロル(1962年)を造ったなら、その先代たる1960年のR360クーペも……。
というのはずっとまえから考えていたことでした。然し、あの造形は難しい! 先の自己ルール改定で、なんとかまとまった感。
実車ですが、流線型の美しい形状です。また、軽自動車では昔も今も見られる、大型車の意匠を上手く取り込んだスタイルでもありました。
然し、同時にオート三輪のデザインを4輪の乗用車にしたような簡易な感じも併せ持つ。或いはバブルキャノピーカー(イセッタやメッサーのような)や遊園地などの子供自動車のような。(その華奢さもまた魅力なのですが)
実際、R360のAT仕様車(!)は遊園地で使われた事例もあったそうです。
(日産というか愛知機械工業が造った「こどもの国」のダットサンベビーとはまた別です。いろいろ似てますけどね)
その意味で後継のキャロルはまともな乗用車の形態になってるわけで進化はしているのでしょう。
更にその後のシャンテはもっと「普通」になって残念なことになっちゃいましたけど。そのへんは兎も角。
R360クーペはキャロルとは別のニーズもあって、1969年まで平行生産されました。
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先にボツバーションから。
やはりタイヤ非回転の割切と、便利な部品11458の使用(ヘッドライト周り)。
あと、小径タイヤ(昔の飛行機用。bb164c01。余談ですがbricklinkだとwheelではなくてAircraftカテゴリ所以死ぬほど探しにくいのですよ!)
使うことで実現した感。実際、360cc時代の軽自動車のホイルサイズって「よくこれで走るよな!」ってくらい小さいですから。
なんでボツか。
前面の違和感でした。何度調整しても答えにたどり着けない。
この造形だと妙に鼻筋が通っちゃってるんですよね。
テールスタイルもちょっとやり過ぎた感です。複雑な形状を拾おうとして失敗。
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完成版。
正確には右の白いほうが完成版です。
ライトの下に爪付1x1プレート入れて形状整えています。
これで如何にもオート三輪的なぬぼーと顔に近づいたかと? 赤い方もパーツ入り次第改修します。
合わせて、バンパーを丸み付きにしました。昔のテクニックプレート1x4です。

サイドビュウ。
余りにキャノピーまんまだったキャビンもBピラーを表現し直しました。
これでカラールーフのツートンが様になります。
実物の特徴であるBピラーの前傾は表現できず。将来の課題です。

リアビュウ。
テールラインは難しいこと考えずに、クーペラインを素直に落としこみました。
360クーペのテールはかなり複雑な造形なのですけど、レゴで再現するのは無理があります。ここは如何にもRRのクーペ(それこそVWビートルの如き)らしい割切です。
一方、リアウインドウ形状はよくできたと自負。

赤白ツートンはフィクションですが、実物のデラックスは下半分が白、上半分が赤・青のツートンカラーでした。残存車にもこの仕様は多いみたいです。
小さいタイヤ、いい感じです。

一回り大きな? 上位・後継のキャロルと並んで。
同じメーカーの同じ時代の車種ですが、良き個性があります。
3ボックスセダンにこだわったキャロルと、クーペの差別化は出来てたからこその並行生産だったのでしょう。

どちらも360ccのリアエンジンリアドライブ。お好みはどちら?
<続>