自分に関してはこんな感じです。
・実物が3ナンバーになりそうな普通乗用車は必ず前後2人乗り(4人乗りのメタファ)にする(除くスポーツ系など)。
・実物が5ナンバーの場合は、状況によりけり。
・実物が軽の場合は1人乗りで良い。ただし、軽らしく見せるために全長は7ポッチ(突出部除く)、ホイルベースは5ポッチにする。
・タイヤは回転すること。
(以下略。ドアの開閉他)
さて。問題なのは「軽規格」です。
ホイルベース5ポッチで全長7ポッチ規制だと、オーバーハングが殆ど取れません。そして自動車の造形に大きな制約になってしまいます。
こんな感じ。
□□■■■□□
□がタイヤと取り付けのプレート。
■がタイヤ間の空間。
まず、ずんぐりむっくりにしかならない。
いくら軽自動車といえ、苦しい制約でした。アレも出来ないこれも出来ない。頑張って造ってもカッコよくない。
今回、思い切って自分ルール改定です。
・実物が軽の場合は、全長9ポッチ(突出部除く。但し突出は極力無くすこと)。ホイルベース5ポッチ。に。これでオーバーハングを1ポッチずつ取ることが出来て、造形の幅が大きくなります。
こんな感じ。
■□□■■■□□■
もう一つの改訂は、「タイヤは回転しなくても良い」に。
最近の4幅車の作品はタイヤ回転をオミットしたものも多いのですが、それによって車高を0.5プレート分でも下げることに成功してるんですよね。
無論、シャコタン的改造は自分の好むところではありませんが、0.5プレート分のサゲはノーマル車でもスタイルを大きく変えます。況してや、1978年以来の伝統部品である2x4のTownFender部品は純正の使い方では微妙にタイヤとホイールアーチに隙間できちゃって「もどかしい」のです。
ここは、昨今の情勢に甘えちゃうことにしました。
無論、机の上で「転がせない」のはミニカーとして楽しくないのはわかっちゃいますが……。
でも、造形的な不可能は可能になるのです。
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前置きが長くなりました。
規格改訂の第一作はマツダ キャロル初代です。
1962年東洋工業が二作目に手がける乗用車で、先のR360クーペに比べより「乗用車」らしいフォルムに。最大の特徴はキャビンのクリフカット。後席に余裕が生まれる優れたデザインですが……アメリカの高級車や英仏の大衆車に例はありますけど、少数派ですよね。
3BOXでリアエンジン・リアドライブ。水冷4サイクル4気筒。無論360ccの軽です(600ccの登録車もあり)。
1970年に製造が終わり、後継はシャンテに。ここで一度歴史は途絶えています。なんだかんだで一番好きな360軽自動車です。
なお、キャロルの車名は1989年に復活して今に(!)至っています。ただ、2代目以降はスズキのOEMなのですが。

まず、比較の意味で先代モデルです。2008年頃制作。
先述の自分流の軽規格に納めるため、今思うと無茶しまくってます。
7ポッチ以下におさまってるので、実物同様(!)貨車には横向け搭載ができました。

新旧並び。新作の方を制作・量産中です。

バックビュウに関しては以下略ですね。
全長7ポッチ内で、タイヤの回転は可能でしたが。
なお、旧作の方は全車解体してしまいました。

2018年新作の方です。

ポイントは「11458」 って部品ですよ!
この部品はなぜか4幅車界隈では注目されていませんけども、5年前の登場時から「これ、車に使える!」って注目してました。
実はもっと大型車(あとで記事にします)用に考えていたのですが、軽にも使えないわけがありません。
閑話休題。
11458と近年供給の良い2x2のカーブスロープの組み合わせで顔はできました。
リアエンジンの車ですから、グリルレスの正面を意識。

サイドビュウ。
サイドとルーフにはモールラインの表現。この車のデラックス版(現存はこっちのほうが多い)はメッキモールの多い、今の目で見ると豪奢な車でしたから。
そして、タイヤ回転をオミットしたおかげでホイルアーチの上の車体の厚みというか薄さを表現できています。合わせて、少しでもタイヤ径を小さく見せると。実際360cc時代のタイヤ径って、驚くほど小さいですし。

バックビュウ。この車の個性のあるところですね。
2x2のカブスロは綺麗なテールラインを実現します。
肝心のクリフカットはポチスロで無難に。ルーフの張り出しなどはモール設定。
エンジン周り・グリル周りはかなりディフォルメ入れてますが、RR車らしいグリルを意識しました。サイドの回り込んでるグリルは1/4円タイルです。これが車の形を綺麗なものにしてくれました。

現状のカラバリ。3台制作です。
ホワイトのボディに赤や青のルーフは実在の「デラックス」の再現。
左端のブラックボディはフィクションです。デラックスの上に「カスタム」とかあればという想定です。

当時の軽は他社もそうですがメーカー色で黒塗りはあんまりないですよね。

軽だけどハイパワーの高級バージョンのイメージ。
エンジンはシングルローターのヴァンケルエンジンが奢られてたりして?
新規格?の軽はなかなか造ってて楽しい。
派生作も含めて、もう数作続きますよ。