
<名寄にて。bikkubo様撮影>
栃木レゴオフ最大の「大物」でした。
サイズが大きいだけではなく、おいきれないほどの「精細さ」です。
キマロキは蒸気機関車時代の、除雪車の編成というよりは「編隊」。
(ラッセル車でまず雪を除け……)
その雪が線路両側に固まったら、それをマックレー車でかき寄せる。
かき寄せた雪をロータリー車で遠くに投げ飛ばす。
それぞれに蒸気機関車が必要なので、機関車+マックレー車、ロータリー車+機関車……という編隊になってしまったのでした。
それをシステマチックに合理化・一体化したのがDD14形やDD53形といった除雪ディーゼル機関車でありました。1961年の記録映画「雪にいどむ」では、当時最新鋭だったDD14がまるで怪獣に立ち向かう超兵器……のような扱いで描かれておりましたね(♪音楽が伊福部昭氏ですよ!)。
でも、雪という巨大災害に立ち向かうので、あながち大げさでも無かったのでしょう。
閑話休題。
DD14の配備後もなおも蒸気ロータリー車の活躍は続いたようですが、蒸気機関車の引退とほぼ同じく、1975年に退役。
編成形態での保存車が名寄市にあるのが知られています。

まずは編成から。
前からラッセル車キ100形。9600形蒸機。キ900形マックレー車。
キ600形ロータリー車で写真に見えませんがその後ろにD51です。
蒸気ロータリー車は蒸機同様炭水車が付きますので、重連の様にも見えますね。キマロキともなれば3重連相当です。
(つまり、ものすごく労力と人件費を要する列車であったということです)

ラッセル+機関車+マックレー。
9600は後のDE10のようなもので(というよりは9600の置換えがDE10)、こうした除雪列車にはぴったりです。低速でパワーもあります。


山間をゆく。豪雪地帯、上越線辺りの雰囲気になりましょうか。
黄色帯巻いていますから1968年以降の設定ですね。DD14やDD53の登場後でしたけども、まだ活躍の場はあったのです。

マックレー車のスケルトン状の構造が分かります。凄く精密。

ラッセル+9600だけでも除雪列車として成立しますね。
これならDE15辺りの通常の除雪列車と同じ扱いでしょう。定期運用です。
「キマロキ」はDD14重連などの出てくる、所謂「特雪」に相当します。

個々の車両を見てまいりましょう。
一番派手なのはやはりロータリー、
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