
JR西日本のオハ35系4000番代は、2017年に一番注目された「新車」だったかもしれません。
山口線の蒸機用に合わせて新造された「旧型客車」。完璧かというと完璧ではないのですけど、でも現代の水準・基準に合わせて最大限に頑張った新造車は多くのファンからも肯定的に受け止められたのでした。
それはレゴトレイン界隈でも同じであり、皆が「造りたい!」と挙手する題材でもありました。
そして、真っ先に完成に至ったのは、エース君でした。


いきなりのフル編成。5両です。


基本の意味で、中間車スハ35及びオハ35より見ていきましょう。
旧型客車の作り方として定着している、横組窓と色差によるシルヘッダ表現が実に好ましいのです。シルヘッダの色は黒でもいけますね。
車体のバランスも良好です。
浅めの屋根は却って「4000番代」感を強めましょう。クーラーを新灰で目立たせてるのも良い感じ。一方で車端部は切妻に割り切っていますが、実物も緩めの表現(元来のオハ35より)なのでこれもあり。あとはドア窓も横組にされたら更に良くなりそうです。あと妻面も手を抜かれないと良いのですが……。
台車は新造車のボルスタレス台車らしい形状抑えてますね。

ナハ35形。片デッキで乗務員扉が特徴です。
旧型客車は妻面とか幌も見せ所なので、簡易でも良いのでそこが造られてると更に……。

グリーン車。オロテ35。華のある車両ですね。
露台の表現が精細! 隅柱をバーにしてるのも細かさに繋がっていましょう。
側窓も広窓と狭窓のリズム感が堪りません。
1等展望車のモダン版として、巧く雰囲気出ていますよね。実物も、この作品も。

テールライト周りの処理が秀逸です。自作テールマークも巧いです。
ガチな展望車……。三木氏の御料車10号、拙作の九州鉄道ブトクやマイテ39あたりと共演させてみたいものですね。

もうひとつの白眉。スハテ35。
3等展望車(※)という往時にはあり得なかった車種ですが、これが存在できるのもいい時代です。
※:とはいえ、私鉄の展望車相当の車には、等級が「3等」のものは少なくありませんでしたが。南海のクハ1901や近鉄のモ2303等。
実物も、またこの作品も重厚なダブルルーフが堪りません!
その上、狭窓の重苦しさまで加わるのですから。いい仕事をした車でしょう。


露台周りは先のオロテ35と共通です。連結器は旧タイプを奢ってます。何らかのジャンパ栓などの表現が欲しいところでしょうか(個人的には、この車は標準のバッファ付の連結器でも似合いそうな気がしますけども)

側面。独特の窓配置が再現されています。
「古めかしい感じ」は伝わってきますよ!

この雰囲気ならば……。
皆様の蒸気機関車や、旧型電機などの制作が捗るかもしれませんね。「ぜひ合わせてみたい!」と思いますから。
エース君的には蒸気機関車はお気に入りのようで、大人クオリティのC56・C57・D51と続いているのは既に記したとおりです。

転車台も造られたようです。C57が載っていますね。D51も待機中。
給水塔や給炭台など、蒸機をもり立てるアクセサリの拡充も楽しみなのでした。