
近代建築と木造商家を背景に。このあたりは多くの方が挑まれていますが、だーはら様の完成度・密度はかなり高い。サイズも大きすぎず・小さすぎず。フィグや小物に合う大きさでありましょうか?
さて、肝心の軌道。
未舗装の道の上に、線路敷だけ石で舗装されてる様子が再現されています。
この雰囲気が、如何にも大正から昭和初期な情景を想起させます。
道路のアスファルト舗装なんて、戦後自動車が増えてからのことなのですから。
木製の電信柱も嬉しいですね。マストの転用ですが良い雰囲気出てるじゃありませんか。
電車はダミーですが、古典的な単車です。
小柄なのが嬉しいです。前面窓は角度がついてて電車らしく。側面は横組みで技術面でのチャレンジも感じられましょう。ヘッドライトは窓下1灯のおへそライトか、はたまた取付式でしょうか?
ただ、昔の電車らしく見せるためのアレンジを幾つか。
集電装置はトロリーポールが良いでしょう。床面はもう少し高くしてもバチは当たりません。それよりは台車枠の表現がほしいかしら。ダブルルーフも載ってるとより典雅な雰囲気になるでしょう。
ベタですが、明治村の京都市電とか、函館のハイカラ號当たりが参考になるかと思います(後者は本線運用のため集電装置は今のものですが)。

全景。商家の内装はこれからですね。ここを巧く見せて、ミニフィグで演出。
和服系は案外sw系に転用できるものがあります。また、昭和初期なら洋服の人も増えてきます。このあたりはお好みで……。
また、大正末には自動車も入ってきています。無論自家用車ではなくバスやトラックなどですが。フォードTは昭和初期には日本国内での製造さえありました。
鉄道車両は電車にかぎらず。この情景なら「小型蒸機+客貨車」「怪しげな気動車(蒸気動車)」「怪しげな気動車(ガソリン車)」だって絵になりそうですね。「朝倉軌道」辺りは素敵なワードです(笑)。
一方で、初期の阪神電車や京浜急行のように大柄な電車をこんなところに走らせるのも絵になるかもしれません。いわゆる源流的な「インタアーバン」(都市間高速電車)です。ただ、木造で14-15m級で単行か2連くらいがギリギリ似合う感じ。それより大きな電車はちょっと苦しいかも……?
ともあれ、基礎板(タン色)3枚に始まる夢ある情景。
いろいろな想像と、軽い羨望を掻き立てられるのでした。