
……実物の解説ができないのが申し訳ないです。
おそらく英国形と思われるのですが。
シンプルな、そしておそらく旧型の3軸除雪車です。
モデルでは2軸アレンジ。可愛らしい?スタイルですが、ミニマムなプロウだけの除雪車はこの種の車両の源流なのでしょうね。
ラッセル車の鋤の形状は……日本でもキ100形辺りで相当に試行錯誤が行われたものなのですが、この作品の鋤形状は日本で言うなら木造車時代の、古典的な印象なもの? 下半分がクサビ状で、その上に別のクサビが載ったような。日本では雪質に合わないと別形状に改良されてゆきましたが……。
さて。この古典的除雪車。現在も使われているのでしょうか?

先にも記しましたが、まさにクサビの上にクサビが載ってる構造です。

下のクサビですが、グリルスロープの角度に合わせて隙間なく構成されています。文字通り、隙がない! また、平板部に使われてる4x6のポッチ付きタイルも良い味を出してます。ポッチってリベットの見立てになるんですよね。
隙がないというと、スカートで覆われた足回りも除雪車ならでは、です。タイルで平板に。幾つかのポッチがリベットの如く。
上のクサビ。ゼブラパターンが鮮烈ですね。そして、魅力になっています。
左右に張り出してるのもいい感じ。なお、この車が小柄なのは日本のキ100形辺りとは違い、側面に張り出す翼がないからですね。ああいう可動部分があると操作用の空気動力や操作員のための空間が必要になり、大柄になってしまうのですよ。
操作室は……こぶりなものです。4幅。ここで前方監視をすることは考えておらず、幅を狭くすることで、推進の機関車からの視界を確保してるのでしょうか?
これが4幅ゆえの小柄感につながってもいます。

真正面。
警戒色が実に鮮烈。用途を考えると警戒色は必然性高いのですが。

編成例?
68形ディーゼル機関車
http://legotrain.seesaa.net/article/455390573.html
に推されて。本線用の新型機ですから、日本で言うならDF200がキ100を推してるような状態。本線機が已む無く除雪に駆り出されたって感じでしょうか。しかし、何故か様になっています(笑)。
実際にはどんな機関車が似合うのでしょうね。
入換用のディーゼル機関車か、CタンクやBテンダあたりでしょうか。
一方で。
初期の輸入車が何故か生き残ってる……という設定で日本形との組み合わせも案外ありかもしれません。おなじみ9600とか8620とかDE10。はたまた私鉄の電動貨車や旧型電機(英国製かアメリカ製ならベストマッチ♪)の取り合わせも行けそうな気がします。
可愛く、楽しい。そして密度あるモデルなのですね。
【追記】
この種のラッセル車は「indpendent snowploug」というのだそうです(画像検索で当該タイプがずらりと。どうやら現役? 無論、英国です)
訳すと「独立したスノウプロウ」。
ですから、単独の除雪車が発達したものではなくて、動力車の前に付けるスノウプロウが大型化・発達したもの、ってところでしょうか。