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2018年01月14日

【作品紹介】高貴なる紫! Mugen様の「華」は485系のお座敷電車。



 思えば、485系電車も絶滅危惧種です。
 車体が原型とどめている車はほぼなく、残るのは車体載せ替え大更新車の「宴」「華」「ゆう」「リゾートやまどり」「ジパング」「きらきらうえつ」程度なのでしょうか? 車体載せ替え組でも「NODOKA」も先日引退ですし……。

 「華」はJR東日本関東地区(主に高崎)の客車お座敷列車の代替として、1997年に改造されたもの。多くは先の「宴」(1994年)に共通しますが、前面形状が1枚ガラス窓に変わったこと。そして、衝撃的なのは紫をベースにしたカラーリングでした。

 改造から20年余を経て尚も健在ですが、お座敷列車自体が近年は「扱いにくい」もののようです。今後がちょっと心配。
 観光列車ブームの中で、豪華な「華」と「宴」が再度注目されると良いのですが……。あと乗る機会、あればいいなぁと。

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 レゴ的に申せば、「華」は以前から注目されていた題材です。
 と、申しますのは「余りがち」なダークパープルのトレイン窓を有効活用できる題材でありますから。
(皮肉なことに、希少部品のトレイン窓はなぜかダークパープルだけが余るのですよね……)

 とはいえ、その他のダークパープルのパーツ自体を集めるのが平易ではなく、その意味で難度は途轍もなく高い。Mugen様のこの作品もようやく実現したものです。


 先ずは前頭部です。
 下半分を3x3や2x6のラウンドスロープを重ねてまとめ、優美な曲線を作り出す。
 上半分は3x6の平面キャノピ。実物もここのガラス周りは平面的な印象なので、良い印象把握にもなっています。屋根の際は再び大きな丸みで、カーブスロープ中心の処理です。
 実物同様……ともうしますか、実物よりも更に優美さ・流麗さを感じさせる前頭部になっています。

 カーブスロープに依るスカートも絞られた形状が優雅。そして貧弱でも重たくもない、ベストなバランスを実現しておりましょう。

 それを実現するパーツセレクトのセンスは……Mugen様ならではなんですよね。而もダークパープルという制約の中で。
 精細であり、且つ適度なレゴらしい安心感!



 クロ484形(484-2)。

 前面に繋がる、運転台窓枠が凝っています。3幅分の横組みです。そのまま巧く側面に繋がる。乗務員ドアはややオーバーかもしれません(1幅でもいいような?)。サロン部の窓は通常客席とは差別化していますが(実際質感が違う窓ですが)、ここもトレイン窓にしてしまったほうが全体がスムーズに見える? 

 とはいえ、非の付け所のない優美な側面です。紫トレイン窓は見事な「ハマり方」でありますね。ナイトバスも報われていることでありましょう。

 気になるのは客ドアの丸窓。これは1x4アーチを2個合わせることで実現しています。巧く楕円になるのですね。そして、ドア自体を1プレート凹ませ、ドア両側を2x4タイルで抑え、ドア自体を2幅に見せるという凝った処理が行われているのです。


 車内インテリア。分割ラインはピンク帯の部分です。この位置の分割だとインテリアを魅せやすいのですね。左手が運転室直後の展望サロン。右手がお座敷です。マイク持ってるミニフィグが芸コマ。この種の電車に「カラオケ」は必須ですから(笑)。


 モロ484形(484-7)。パンタ付きの中間車。
 屋上機器は交直両用電車としての485系を感じさせるものです。その部分が低屋根なのも、今はなき583系辺りを彷彿とさせるのですね。冷房装置の一部が床上設置なのも485系の初期車などに共通しますし。


 車内インテリア。横向けの座椅子と座卓が巧いです。
 パンタ下部分は洋風のサロンスペース。窓が大きいので内装が映えます。


 モロ485形(485-5)。レゴ的には動力車です。

 全長は中間車基準で32ポッチ。
 実物だと車両限界一杯いっぱいな車体高も適切な印象です。あと1プレート車体高余計だと不安定かつ馬面に陥ってしまうでしょうし、1プレート低いと今度はボリューム不足で印象も変わってしまうでしょうから。

 屋根は45度スロープに2x2カーブスロープ載せた作りで、寝台客車などに使われる手法ですね。新濃灰や新灰の2x2カーブスロープが廉価大量に供給されている恩恵。


 クロ485形(485-2)。
 反対側の先頭車です。窓無し部分はこの種のジョイフルトレインらしいですね。

 さて。
 台車形状が、如何にもなDT32 乃至 TR69系ですね。エアサスマウントの形状が結構特徴的なものでした。国鉄の「優等用」台車として定番ではありましたが、レゴで此処までうまく再現されてくると新鮮です。
 床下機器はレリーフ状処理。2幅でプレートをぶら下げ、そこに機器を表現する手法は適度な立体感と密度感が産まれましょう。


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 力走。やはり、質感が高く感じられる作品です。
 色の功績だけではありますまい。トレイン窓は今や使いにく部品ではあるのですが、皮肉にもこの題材にはベストマッチです。
 いや「宴」「やまどり」とかいった同系車両への展開を諦めねばならない問題が(笑)。


 編成で。実物は6連ですが、4連でも十分なボリュームです。




 良い雰囲気なのです。背景も同じくMugen様作品で揃う。


 カーブをゆくのが様になる電車です。
 紫って下手に使うと下品な色なのですけども。しかし、「華」は実物もそしてMugen様の作品もまたエレガントな印象に。


 ポートタワーを遠くに眺む。
 ……「華」は高崎の電車ですから、関西に来たことはないはず。でも、違和感がないのですね。

 嗚呼、東海道を夜行快速のダイヤで関西入りしてくれたらなぁと思うのは私だけではありますまい。
 
posted by 関山 at 23:57| Comment(2) | 国内の作品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【作品紹介】アイン様の103系増結。エメラルドグリーン!

 先方の記事:https://blogs.yahoo.co.jp/ainchan10/40555891.html

 以前に紹介したアイン様の103系の現状バージョンは「レインボーカラー」な4色混成の5連です。

 今見ると無茶に見えますけど、国鉄時代……特に国鉄末期には2色の混色は珍しくなく、まれに3-4色混色も見られたのですよ!

 で、その中でちょっと言及されていた常磐線快速の「エメラルドグリーン」が実現していたので紹介する次第です。

 さて、常磐線のあの緑、レゴ的には解釈に苦しむ色です。ダークグリーンだと濃すぎて絶対に変。実物の色番号なんて意外とアテになりません。色面積の差に依る影響は大きいですからね。
 因みに常磐線つながりで申せば、急行電車(455系など)のピンクと、中電の小豆色(415系とか)と、EF80やEF81のローズピンクが同じ色だっていっても納得はされ難いでしょう(笑)。
 なので、直感でいいような気がします。



 意外や、エメラルドグリーンにはラチチュードの広い基本色、通常のレゴ緑がしっくり来たのでした。
 関東の103系と言えば最後の頃は常磐線にまとまった数が居ましたので、記憶にある方も多いのではないでしょうか? 1972年ころから2000年ころまでか。結構似合ってたものですね。

 車体はアイン様の3ドアアレンジ版です。
 戸袋窓は割愛仕様ですが、左右のオレンジや黄色のようにグリルタイル使った処理の戸袋窓も実装は可能でありましょう。基本色故パーツ的な制約はないのですし。

 また、常磐快速線の103系は前面形状も低運転台・高運転台。そして1000番代由来の貫通型も混用されておりました。更に申せば1000番代混結混色というのもあったのです。
 いろいろ夢とか可能性広がりますよね。常磐線沿線のファンの方、どうか手がけてみては如何でしょう?(いや地元の方限定じゃないですけど)


 エメグリも組み込んだ5色の電車6両編成が実現! とっても華やかです。

 混色国電4色までは普通にあったらしいですが、流石に5色フルコンプは何らかの記念運転じゃないと実現しなかったそうで。
 それでも、いろいろ想像の出来る素敵な情景です。
 
posted by 関山 at 23:55| Comment(0) | 国内の作品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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