
薬師山様が、拙作の札幌市電に刺激されて(ありがとうございます!)デザインされたという、阪神国道線71形電車(1936-1975)。
窓の大きなモダンの極みな流線型電車。愛称は「金魚鉢」。何が凄いかというとこれが特殊な電車ではなくて、増備の91形201形も含めて阪神の軌道線のほぼ主力車だったことでした。
75年の廃線時に他都市譲渡されなかったのが惜しまれますが、3両保存車あり。
関山も札幌市電の流れで造ってみたいなぁと思ってたところでのこのLDDでしたので軽くショックです(笑)。
薬師山様のLDD、二軸アレンジで床面下げ。その中で逆組等のトリッキーは避けて、恰も製品になりそうな(キット化できそうな?)雰囲気を目指されておりますね。これ、自分にはできないデザインです。
スマートでスッキリ、これもまた「金魚鉢」の印象でありました(而して古い電車らしいごっちゃな感じも持たせてる。センスの良さ)。
そして無理のない組み方は安心感もあります。適度に抑えたサイズと解像度は走らせる環境も選ばないことでしょう。実現が楽しみです。
(……関山が先に作っちゃいますよ?)
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yamatai様のEC40形(10000形)電気機関車と歯車緩急車ピフ。
言うまでもなく国鉄初の電気機関車であり、碓氷峠用のアプト式です。
この題材、関山も嘗て京福電鉄テキ512として造ったことがあります(現存)。
こうしてみると、8年ほどの差異は大きいと痛感させられます。10000形として原型極めるか、はたまた最終的な姿(京福福井支社)をリメイクするか。
yamatai様の構想では、ピフにモータ組み込みとのことです。全長12ポッチだとPFギリギリかも。はたまたピフをバッテリーテンダーにして、EC40を動かす手もあるんじゃないかしら? 余談ですが、ピフの足回りも一筋縄じゃいかないシロモノですよ?
閑話休題。
EC40は窓の丸みなどは割愛しているものの、窓配置が正確ですね。さて、どっちを取ったものか。
ピフは良い感じで古典的マッチ箱客車のモデルにもなっています。明治期古典列車も極めると楽しそうなのですよね。古典機が当たり前、ぞくそくする世界ではあります。

おまけで失礼。同じく碓氷峠の守り人。EF63。
全長を27ポッチでデザインというミスを犯してしまったそうで、このままだとB-B-Bの足回りが収まらない……ようです。無論動力なしにして、489系や189系、はたまたEF62に引っ張ってもらうという戦略もあり得る機種ですが。
しかし、全長を伸ばそうとすると破綻しそうな精細すぎる側面です。
これ、自分もどうやって全長伸ばしたら良いか考えまくりましたけど、答えが出てこないんですよ! yamatai様の名答に期待をかけましょう……。
あと蛇足。碓氷峠のラック式蒸機(EC40以前)もまた一癖も二癖もある機関車たちでしたあれはあれで魅力有りすぎます。あぁ碓氷峠の歴代がレゴで並ぶ日もそれほど遠くないのかもしれませんね(さらっと新幹線E2が抜けてますけど)。

都営新宿線10-000形。4段分の横組で、あの個性的だった顔を表現です。
10-000形は試作車(1971)から1997年まで製造された凄い形式。後継の10-300形も混成混結しているのでかなりわけのわからないことになっていますが、この顔が一番都営新宿線らしいものでありました。
古典的ステンレス車らしいコルゲート、幕板部にも入っているのが嬉しい。

10系(荒っぽく言えば)の最終形10-300形も(2005年頃)。なんかものすご〜く世代差のある並びですが混結されてたそうな。地下鉄電車は案外長期増備される傾向あるので営団(東京メトロ)や他都市でも類似例はありますが。
10-300の方は、前面5幅にして額縁をタイルで表現。小顔感が実にスマート! 前面下部の微妙な丸みも良い感じだと思うのです。
LDDは原則記事にしない方針ですけども(際限がないので)、見逃せない作品は抑えませんと……。