
yamatai様は秀作のLDD図を多々発表されています。
全長32ポッチの6幅。拙作と同じスケールは意外と少数派なので実制作を楽しみにしておりましたが、ついに実制作実現。
ついでに申せば、カンザンブリックご利用ありがとうございます。
(宣伝:鉄道車両のような「同じ部品をたくさん用いる」場合、カンブリは便利・廉価ですよーー)
宣伝失礼。
プロトタイプ オハ46形は戦後の標準形客車スハ43形(1949-)の改良形で若干の軽量化を行ったもの(1955年)。スハ43と共に幹線の急行列車などに活躍し、1970年代以降は主に普通列車にも転用されました。
オハ35も含めて、いわゆる「旧型客車」の典型的形状であり、1985年ころまで全国で活躍したもの。つまり、どんな線区でも、どんな機関車とも合う万能車でありました。
塗装は元来は茶色(葡萄色)ですが、1960−70年代の更新で青塗装になったものも多数でした。なので、1980年代の旧型客車編成だと青と茶色が交じるのが当たり前だったのです(流石に急行列車だと、青客車だけで編成組むことが多かったようです)。


全長32ポッチ6幅。このフォーマット、量産性を考えるととても有利。鉄道車両としての長さゆえの魅力と、ディフォルメモデルとしての可愛さも両立できるスケールです。
側窓はパネル横組。
旧型客車では問題になるウインドシルヘッダーの表現は色差表現。茶色の場合は新茶車体に旧茶や焦茶で色差にする表現が使えますが、青だとこれまでは「難しい」とされてきました。濃青だと違和感あるんじゃないかと?
然し、案ずるよりはなんとやら!
濃青でも違和感なくシルヘッダの色差表現になってしまいました。無論、嘗て拙作で行ったレールプレート(コストが地獄)や、AP氏作品で見られる1x2タイルを微妙な差で沢山並べるという(コストも手間も煉獄……)もありますが、客車は量産性もまた大事です。数を造りたい、揃えたいじゃありませんか。濃青も今時は希少色でも何でもありません。構造も単純化出来、コストのみだけでなく強度面でも有利です。
なお、拙作との違いも申せば雨樋も色差表現なこと。
レールプレートだとどうしても色が限られ(黒など)、違和感になるとの話でした。実際に雨樋のレールプレートはややオーバースケールなので、色差も正解でありましょう。余談ですが、オハ46では雨樋がスハ43やオハ35よりは細くて、その意味でも「正解」です。

もう一つ、yamatai様ならではの拘りはドアステップ表現。L形パネルを上手く固定してステップ表現に。これは美しい! 真似したいです。

内部構造も。ここはやや複雑?
この「標準型客車」。もちろん(近日中の)増備予定あるとのこと。
青の旧型客車も意外と作品は少ないので、今後の活躍が楽しみですね。