【実物鉄道】札幌市交通資料館を観る(その1)バスと地下鉄関連
http://legotrain.seesaa.net/article/453975318.html
【実物鉄道】札幌市交通資料館を観る(その1番外)札幌市交の、幻の寝台バスのこと。
http://legotrain.seesaa.net/article/453976661.html
先にも記しましたが、札幌市交通資料館は現在、約2年の休館に入ってしまっています。流石に実物の展示車両に変動はないと信じたいものです。現状で特に状態の悪いものはなく、その意味では大丈夫だと思うのですが。
然し、館内の展示物。模型やパネル類はどうなるか分かりません。
交通系に限らず、博物館界隈にある問題でありますが、どんなに適切に管理されていたとしても展示物は時代に応じて、変更されてしまいます。
2017年9月の訪問の記録として、撮影・複写したものを掲載させていただくことご容赦くださいませ。
無論、全てではなく、気になったものに限っています。

まず、市電の路線図。ありがたいことに1960年……昭和35年6月1日と日付があります。
まだ全線の開業前です。新琴似への路線がまだ未開通。

その次の次代のもの。最盛期。新琴似への路線が開業後です。1963-68年ころか?

1968年以降。というのは市電の廃止は未だ無いものの、豊平で接続している定山渓鉄道が廃止になっています。
札幌の都市圏が今よりも小さく、北海道の人口も札幌に集中する前の時代。
市内交通は市電とバスだけの時代でした。
(国鉄は市内交通に使い得ないものでした。1968年で電化はされていますけども)

地下鉄開通前ですが、豊平方面と苗穂駅方面が廃止されています。
1969-73年の間でしょうね。
かろうじて三越前のクロッシングは維持されています。1973年に撤去。

1972年以降1976年ころまで。地下鉄南北線開業後の路線図。
この地点でも、市電は3系統存在しています。
新琴似と北24条を結ぶ3系統は孤立路線で、地下鉄に接続するもの
札幌横切る1系統も残ってる。
そして、今も残る「循環線」。
その後、「循環線」を残して廃止されてしまいました。循環線も1976年には西四丁目〜すすきの間の分断が行われてU字形路線になってしまいました。
今思うと、あの分断はなぜ行われなければならなかったのでしょうか?
幸いにも、分断区間は復活し、市電全体の利用者増に繋がってるわけですけども。


三越前(南1条十字街)に1973年まであったと言われるクロッシング。
幸いにも、4基あったうちの2基が保存されていました。
日本の路面電車では平面交差は意外と少なく、現在だと伊予鉄道(鉄道線とのクロス)2箇所に、土佐電鉄にあるだけです。一方で路面電車都市と言われる広島・長崎には街の構造上平面交差は過去にも無かったようです。
過去だと、都電や大阪市電、京都市電にクロッシングは沢山、当たり前のようにありました。

部品などの展示品。
A870形は活躍期間の極めて短かった連結車(連接車に非ず)。
A830形は、あの美しかった名車。D10?0形は気動車です。
系統板や、「連結車」表示も。赤い系統板は模型など造るとき、インパクトとしてありかもしれません。

さて、館内の意外な見どころは、市電の模型群です。<<続きを読む>>