
https://mainichi.jp/articles/20170906/k00/00m/020/078000c
この12年ほど毎年「大躍進」続けてたレゴ社の売上が、2017年上半期は遂に4.8%減に。営業利益も6.2%減。
個人事業主やってるとわかりますけど、この程度の減少ってガチにキツいです。
って話はともかく。
個人的には、レゴ社はそろそろこんな状態に陥るんじゃないかと思ってました。
最近のレゴ社、集中と選択を明らかに間違ってましたもん。
ラインナップというか経営資源を男児向けアクションテーマと版権系、それもアメリカ版権ものに偏らせすぎてました。無論、反論はあるでしょうよ。女児向けやcityにCreatorだって商品出してるでしょ、って。
でも、あるところは古いファンでも理解できないレベルでの新製品大量投下を行ってるのに、別の箇所では旧来通りのラインナップの繰り返し。相対的に「見放されてるなぁ」って思ってしまいますよ。
で、まだラインナップ続いてるカテゴリは良いです。
問題は、それ以外。ラインナップが維持できないカテゴリの悲劇。いつもいつも記してますけど、トレイン最悪です。いつもあるのはCITYの全部入りセット3種類のみ。拡張用にも初期導入用にもなる単品車両は出る気配もありゃしません。10000代の精細な製品2013年のホライゾンを最後に音沙汰なし。50年来のトレインファン、馬鹿してんの?
(他にもJuniorカテゴリにも鉄道ものはあって然りと思いますが、全く出てないですねぇ。手押しの列車とかあれば将来のCityやCreatorのトレインファンに育てられるのに。デュプロとCityの間の4-6歳という大事なセクタでの製品が欠けてるのは危機ですよ!)
でも、オリンピックの頻度でしか製品は出ないものの、その4年間の製品供給を継続してはくれてるトレインはまだマシです。
3年前に派手派手しく復活したバイオニクル。ニクル苦手の自分にとってさえ魅力的に思える製品デザインとクオリティ。しかし、わずか1年半で終了。もっと長く製品とファンを育てるべきなのに、焼畑農業モデルに陥ってどうするよと!
「お城」や「南海(海賊)」の不遇さに関しては言うまでもなく。
レゴ社全体が大きな市場を狙いすぎてて、小さな市場(されど、これまでのレゴ社を支えてくれてた市場)へのレスペクトを忘れてるんですよね。
それじゃ、これまでの顧客が離れていくのも無理はない気がします。それが5%って考えると辻褄は合うんじゃ?
で。
同じこと、あの会社は20年前にやらかしてるのを忘れてはなりません。
新規事業的な部分にやたら注視し、伝統的分野は縮小や質の低下を行いまくった1997-2002年頃の悪夢です。その結果大赤字ぶっこいた。
歴史、繰り返すんじゃねぇぞ!
あと。これは日本国内ローカルの問題ですが。
希望小売価格出さなくなって、amazonなどでの値引率が判りにくくなったのは確実に「買い控え」誘発してると思いますよ。
あと、初期設定では値引率渋くして、そのくせ半端に売れ残ると投げ売り状態になる。これも消費者を引かせてる気がします。買い時がわからなくなったら「(意図的に)買い逃す。無論後悔はしない」「買わない」「そもそも新製品の情報を追いかけなくなる」って方向にシフトしちゃいますもん。特にライトユーザは。
さらに、闇へ。
流通限定商品止めれ。5年ほど前は10000代のモジュールビルなどもamazon.co.jpで値引き価格で買えたのです。それがドアホウな政策変更(ブランディングですかね?)で流通限定に。レゴストアやクリックブリックでの入荷を待たねばならず、当然に強気な値上げ(円安分を加味しても)。巫山戯るな。
これまで2-3セットを買ってたマニアも、そんな状況じゃ1セットを買うかどうかってところに後退しちゃったんじゃないでしょうか。無論レゴ社全体から見たら10000代大箱の売上は微々たるもんでしょうけど、濃いマニアに反感持たれるようなことしちゃ駄目でしょ……。
(legoidea あれってファンの声を聞いてる「フリ」してるだけですよね。スターリン時代のソヴィエトにだって「目安箱」あったことお忘れなく!)
敢えて的外れも含む、末端の素朴で粗暴な意見を並べてみました。
企業が「世界一」、を維持する大変さとかはよくわかりませんよ。雀には鴻がその躰を維持する大変さなんかわかりゃしません。
ただ、マクロってミクロの積み重ねですからね。