それでも、この題材へのチャレンジは刺激的なものです。
JR東海のMLX01形は1996年に投入されたリニアモーターカーの試作車。2012年ころまで山梨の実験線で数多くの試験をこなす。そして、多くの人々を試乗させ、その実用性を示したのです。先頭車が4両と中間車が3両。後に別形状の先頭車1両と中間車1両を増備。合計8両の構成となっていました。試験内容に合わせて適宜組み換え行なっていたそうですが、そういうところも実用の電車としての雰囲気を感じます。
「リニア・鉄道館」ではMLX01-01が展示されています。その車内も公開されていますが、未来的というよりは新幹線同様の、地に足の着いたものになっていたのが印象的でした。
現在、試作車の役目は、更に実用車に近いL0系に譲っています。

クロック様のモデルは「リニア・鉄道館」のMLX01-01を再現。
ダブルカスプ形と言われるものです。当時の700系新幹線と共通するラインですが、リニアのほうがより無理なく構成されている感が。
最初は違和感のあったこの形状も、今の目で見ると色褪せない斬新さ、そして実用美に見えてきます。
クロック様の再現も、ほぼ完璧なもの。
難しい造形で、かつ厄介な塗り分けなのに。隙間を埋めつつ、しかし時には隙間も大胆に肯定する。後者あっての「自然な軽快感」でもあるのですね。

2両編成での再現です。片方が動力車となるのでしょうが、形状的にその辺が全くわからないのですね。サイドスカート?はリニアの軌道ではわかりにくいところですが、地上線?走行では重要な要素。ここも無理なく8幅に収めて居る模様。
城壁パネルの、角のところを使っているのが印象的。

真正面より。ラインが綺麗につながる。
今回は両方共ダブスカスプ形です。MLX01-01とMLX01-04の再現ってことで良いのでしょうか。

側面。側窓サイズが2x1。ブロックじゃなくてプレート単位での話です。
これもまたリニアらしさに。
妻部にはPF受光部が出ており、やっと「走行対応なんだ」と認知できる感。それほどに妥協なき造形を感じるのです。この作品は。


ユニークな縦開きプラグドアも再現されています。隙間は全体としてみると気にならず、それよりは静止時・展示時の演出としてドア開閉ギミックが大事でしょう。

製作途中(前頭部試作)の様子。
この地点ですでに完成度高し。然し、色を整える・揃える以上の微小な改良も何箇所か? 丁寧な作品です。
さて。
ここ迄魅せられると、エアロウエッジ形の先頭車MLX01-02及び03。はたまた超ロングノーズのMLX01-901辺りも造って組み換えして遊んでみるのもマニアックで楽しそう。
中間車もショート(MLX01-11および12)とロング(MLX01-21および22)があるわけですし。