世界最大の「複線跨り」の列車砲「グスタフ/ドーラ」。ミリタリ界隈の方と話すと、必ずお題に上がるのです。
無論、半ば冗談として。造ったら凄いよね! と。
しかし、今回ついに実現してしまいました。
重量1500噸。
運用に要する人員1400人。
カノン砲の口径80cm。
線路の上に載っているのは、他の列車砲のような「機動性」のためではなく。
陣地内の移動のためでした(砲塔は旋回しないので、線路を曲線に敷くことで、移動を旋回の代わりにする)。その意味では
既に「列車砲」とは別カテゴリの兵器ともいえましょう。
完全に分解すると鉄道輸送は可能でした。
しかし、組み立てて、専用の線路(複線)を敷設と
「設営・撤収」に数週間かかったとのこと。機動性何それ?
無論、完全に地上設置する砲台よりはモバイルな存在ではあったでしょうが。
2基のみが建造。終戦前に独軍自らによって廃棄されています。
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クロック様。まさか作られてしまいました(驚)。
順を追う意味で、製作中画像より。
この題材では悩みになる、複線跨りで上方構造をいかに支持してるかが分かると思います。いわば、ドーラのキモ。
2つの車体を、パンタグラフ状の構造でつなげています。
砲のある中央車体はパンタグラフ上に支持されているようです。この構造なら、カーブにも追随しますし、多少複線間隔がズレても支障は無さそうですね。
大きさゆえ、強度も必要になります。
複線カーブ上にて。
仮完成か。色は揃って居ないものの、凄みは伝わる。
更にディテールも。
車体?に広幅キャタピラ使うのは面白いアイディアです。
砲身。この長さをよくぞ保たせているものです。内部に芯が入ってるにしてもテクニックシャフトにも長さの限界はありますから。
また、結構な重量であろう砲身を支持するテクニカルな構造も。
ミリタリーモデルであり、それ以上にテクニック系の作品でもありましょう。 鉄道車両としてのディテールは控えめ。これは致し方ありますまい。ムカデのように車輪いっぱいなのですが、そこにこだわるとコストが際限なく上がっていきますので。
完成! 力強く、美しい。
兵器ではあるのですが、ここまで大きくなると
禍々しさが感じられないのは不思議です(ソ連のRT23 列車移動ICBMもそうですけど)。むしろ、人類を災厄から救うスーパーメカの如き魅力を感じるのは私だけでしょうか?
サンダーバードのテーマや怪獣大進撃マーチが脳内再生されるんですよ。
<写真たるご氏>
実運用中の姿。通常の鉄道車両と並ぶと大きさが際立つってものです。
こいつなら余裕でゴジラに勝てそうです? 無人在来線爆弾はいらない子です?
<写真たるご氏>
ドライジーネを従えて。複線カーブでの運用です。
一番見栄えのするシーンでありましょう。ローアングルの写真があれば尚良かったのですが……。
「ドーラ」には専用のディーゼル機関車D311形(→V188→288形)も作られておりますので、何れそちらの方もお願いしたいところです。平時はもとい戦後は普通に貨物用に使われた由、使い勝手は悪く無さそうですし。
<写真たるご氏>
こちらは通常の?列車砲。クルップK5。dumi様作品。
機動性を前提とすると、一般的な列車砲ではこれが最大サイズとなりましょうか。
これと「ドーラ」がならんだ訳ですから、2月26日の名古屋あおなみ線運転会は強烈というか凶悪というか
「黒峰森」分多めというか。
先日の火曜オフといい、名古屋は「レゴランド」とはまったく関係なく、ポテンシャルを秘めてるような気がするのです。「あおなみ線運転会」こそとりあえず次回3月でピリオドですが、今後の総合オフ会などの流れ、期待したいと思います。
こちらdumi様のツイート。