
伊豆急100系。「ハワイアンブルー」の仲間がぎりぎり1両 増えました。
クロハ155はクハ150形155号を1964年に改造して生まれた半室1等合造車。
1970年に元のクハ155に復元されましたが、その6年間、伊豆急で唯一の先頭車の1等車(グリーン車)でした。半室1等は中間車にサロハ181-183もあり、計4両。
1970年までに本格的なグリーン車 サロ180形が6両揃い、それまでの半室グリーンは全室普通車に改造されています。

サロハ180形・クロハ155形での半室グリーン室部分の窓配置・窓構造は普通車と同じ。
座席は回転クロスシート(転換クロスシート?)だった模様。淡緑色のグリーン帯が優等部分のみ入ってた由。飽くまで間に合わせの?半室グリーンだったようです。

模型的には、先に作ったクモハ100形の片運転台バージョンです。運転台のない後ろ寄りが半室グリーン。
グリーン車等級帯は何時もならサンドグリーン使うところですが、パステルトーンの車体では地味に溶け込んでしまい様になりません。彩度高いライム色としてバランス取り。

取り敢えず、2両編成に。
以下余談。伊豆急のグリーン車は長らく、私鉄唯一のものでした(1966-1969の名鉄キロ8100・8150がありましたが)。
但し、1985年にグリーン車は廃止、サロ180形は全車サハ180形に格下げされています。なにせ、2100系というより豪華な電車が「普通車」ですからね。
この種の格下げ車は意図的に早期廃車されることが多いのですが(苦笑)、伊豆急では希少な冷房車ゆえ100系末期まで温存されたのは幸いでした。自分も伊豆急に乗るときはサハ180形狙いでしたので、実は100系元来の普通席はあまり座ったことがなかったり(苦笑)。
このあたりも、今は思い出話ですが。
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2両になったところで、情景編です。
先日の「辻堂100(湘南BP)」で造った駅を使ってますが、別荘風とみなせば伊豆急行沿線にありそうですよね? この雰囲気は。

伊豆急行開業間もないころをイメージして。
国鉄からの乗り入れ車は153系の準急・急行のほかは未だ旧型の80系や70系でした。
ほどなく113系に変わってゆくのですけども。
湘南色も鮮やかで時代を変えたものでしたが、その10年後に登場した「ハワイアンブルー」はなお新鮮味があったことでしょう。
2ドア固定クロスの電車同士ですが、80系初期車から大きくスタイル変わって居るところも注目です。

1980年まで運行されていた、伊豆急の貨物列車。
1963年に中古の電気機関車ED25が入ってきますが、それまでの2年間は電車が電機代用として貨車を牽いてた由。

東急から借入の元17m旧国電デハ3608号の他、両運転台のクモハ100も貨車を曳いてました。性能面では問題なし。120kwx4というのは私鉄の小型電機同等のパワーですから(ギア比は違いますけども)。

それでも、最新型のカルダンドライブの電車が貨車曳くのは奇異な風景だったでしょう。電車が貨車曳く私鉄(国鉄もあり!)は珍しくなかったものの、多くは旧型車の仕事でしたから。
お客を乗せるべき新型車を貨物に使うのも勿体無い話であり、デハ3608号が使われる方が多かったんじゃないでしょうか? ただ、伊豆急の貨物列車の記録は余り残っていません。
因みに、元はモハ31系で小さな窓に厚い屋根と、実に重苦しいスタイルだったデハ3608号も「ハワイアンブルー」に塗られていました。ときにリリーフとして旅客列車にも充当されていた由。乗る分には兎も角、趣味的には100系とは違う魅力のある捨てがたい存在だったのです。
<続>