
日本海(リアル)を眺めながら往く、キハ52形気動車。
国鉄キハ20系列の一般型気動車は1958年から製造されたもの。
その中で、キハ52形は両運転台かつ2エンジン(180HPx2)というハイパワータイプ。キハ20系列各車はJR化後間もなくほぼ全車が引退したものの、キハ52に関しては製造が後期だったこと、合わせて「両運転台でハイパワータイプの車が長らく製造されず、代替車が無かったこと」でかなりの長命を保ちました。機関換装や冷房化などを経て、引退は2000年代後半です。
盛岡地区・新潟地区・大糸線での活躍は未だ印象に残るところ。
(また、フィリピンやミャンマーへ譲渡された車もあり。未だ走ってるのでしょうか……?)
模型的に観ると優秀なプロトタイプです。
活躍は北海道と四国以外。青森から鹿児島まで及ぶ。
運用は本線区の急行の増結・支線直通用車から(キハ52単行の急行「いわなしろ」は有名ですよね)、地方都市の普通列車。そして山岳ローカル線の単行普通に迄及ぶ。カラバリ展開も楽しめる。
活躍期間は1960年代から2000年代の後半まで。周辺にいるのが蒸機でも、はたまたステンレスボディのハイブリットなんちゃら……でも違和感が皆無!「
そして、1両で完結する。
仲間(気動車なら何でも!)が増えれば、増結に使える。
場合によっては貨車も牽ける※。
実物同様「使い勝手の良い」車両であり、初心者の入門用にはうってつけ。
※:気動車による貨車牽引は国鉄では1980年頃まであったそうです。規定上は2両まで牽引できることになっていました。
更に蛇足。キハ52は電車に牽引されたり(松尾鉱業線)、客車列車の最後尾増結される事例(東北本線)までありました。なんだこの万能型は!
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くろてつ様(嵯峨様)の作品。
企画自体が面白いので、初期段階から追っていきたい作品です

初心者入門向け題材として、最初は単行で走れる小型電車を想定されていた模様です。色とか形が北陸鉄道辺りを想起させますね。
初心者向けですので、無理な組み方は避ける。パーツも入手が難しそうなものはひたすら避ける。良い意味でのストイックさをこの地点で感じることが出来ましょう。

前面に貫通扉を付け、幌枠部分を凹ませたバージョン。
あくまでこの地点だと電車なのですが。多分、パンタグラフが似合います。
しかし、気動車っぽいとか指摘がTwitterで流れてました(笑)。ここで企画変更!

気動車……国鉄気動車を意識されてリファイン。
いや、前面塗り分けと側窓形状を変更しただけですが。
こうなると気動車です。パンタは似合わない。
(電車と気動車を分ける雰囲気の差異って、結構微妙なもんですが)

少修正。トイレ部の窓表現。貫通扉も凹みを無くす。これで一気にキハ20系列らしく。
両端にドアの寄った両運転台車。キハ22形に「内地向け」があったらこんな雰囲気だったかもしれません。

最終形状。「キハ52」らしい修正を加えて、屋上ディテールの追加。
ドア位置を中寄にして、半ポッチづらしでドアの存在感をアピール。ドア窓も2x2窓に。ベンチレータと排気筒も大事です。

足回りと動力系への配慮。
これで「とても簡単なキハ52」の完成!
シンプルながら特徴を抑えた、万人に向いたモデル。
(煩型のマニアな皆さんは、ディテールの追加を考えましょう。貫通幌とか桟板はおすすめ?)
電池boxは車体中央部に。受光ユニットは画像での右側、トイレ部分に収めています。
全長は26ポッチ。ショート寄りのレゴトレスケール。無論、「主義主張?」で延長するのも容易な設計です。
窓数1つ減らしてキハ20にしたり、片運転台のキハ25。郵便荷物合造車のキハユニ26と応用の幅は広いことでしょう。窓を工夫すればキハ22や、初期のバス窓車も展開としてありえます。
色は首都圏色(赤1色)とか、盛岡色(白地に濃赤帯 JRマーク緑)、JR九州色(白地に青帯 JRマーク赤)ならシンプルで再現しやすそうですね。2x2窓のダークタンが供給されると旧気動車色(ダークタン+濃青)も有りえましょうが。

完成車のアップ。
側窓に関してはLDDよりも気動車アルミサッシらしく見えます。定番の3065クリアブロック偉大です(安いし)。
半ポッチ凹みのドアも古めの気動車だとオーバーな感じがしません。
想像以上のモノが上がってきたという感じです。
「Lゲージ」は初心者が中級者にステップアップするのが<<続きを読む>>