デザインのコンセプトは「トレインファンが使わない部品を使いこなす!」ことだとか(笑)。

第一印象。これはヤバい。
シャレ抜きでヤバい。奥にいるのは既に制作された「原子力機関車」ですが、この雰囲気は原子力(=核分裂)よりヤバい動力で動いてそうな禍々しさ……?
(Joker氏いわく「ソイレント・グリーン」みたいな動力? いやそれ真っ暗ですから!)

側面仮図。
台車位置の前後非対称がポイントなのだとか。いや実際にアンバランスが魅力。
スカートで覆われた足回りが妖しさを演出?


しかし、完成版。
飽くまで私感ではありますが。
機関車として全長分の形ができてしまうと、あの「第一印象の禍々しさ」が何故か消え失せる。SF的デザインは佳きレトロヒューチャーでもあり。そしてなにより想起されるのは「Yellow Submarine」的な、ラブアンドピースな世界観なのです。あ、皮肉とか禁止で、ガチにラブアンドピースですよ? 動力は……地球にやさしそうな何かでしょう(だから皮肉禁止! 現実的に核融合辺りかしら?)
何より、エンジンや排気筒周りにそれこそYellow Submarine的なコミカルさが生じてそれがまた味になってる。かつ、全長分出来たことで「機関車としての安心感」が生まれた? 前頭部だけで判断しちゃいけません。作者の狙いは分かりませんが、個人的に受ける印象としてはディストピアではなくユートピアが似合う機関車と。
レトロヒューチャーな曲面は何処かアールデコな味も帯び。
そして、手すりやエアタンク、軸箱周りのリアル系ディテールは機関車としての、機械としての魅力につながる。
あらゆる要素を内包した自由形。現状はLDDではありますが、いつかの実制作を期待したいと思います。