まぁ廃止話は以前からのものであり、「恐らく駄目だろう」という状況は7月末地点でも感じられたのですが。
やや今更感はありますが、今年7月の乗車記続きです。
前回記事
【実物鉄道】2016年夏旅行。京都→大津→広島→出雲?(その3)「日本最長距離乗車ならず!」
おさらい、この日の行程。前回記事では三次にたどり着いています。
乗り換えはわずか4分。三次駅を見る余裕はない。
また、三江線が単行気動車で混んでたらどうかという懸念もありました。
幸か不幸か、杞憂。
キハ120形は幸いにも2連。廃止話が上がった頃に満員が多かったと聞いていましたので、それに備えたものでしょうか? 或いは最初から2連だった?
しかし、勿体無いなぁ……という乗車率だったのでした。1両に4箇所しかないボックス席を余裕で占拠できる状況です。ここから、5時間(実質3時間半)の乗車。有り難いといえば有り難い。しかし。
三江線はずっと江の川に沿って。
川沿い・渓谷沿いの景色は悪くはないのですが、正直ずっと続くと単調に見えてくるというのは厳しい見方でしょうか。
「観光列車」によるテコ入れという話が出てこなかったのも、案外それが理由だったのかもしれません。
幸いにも、天候はよく。
ハイライトとも言えるのは最終開業区間(1975年)の口羽〜浜原間。
トンネルと高架の続く高規格線。閑散線区と高規格のアンバランス……北海道のローカル線ではよく見られたものですが、ほとんどが廃止されてしまいました。或いは未成線か。
一方、本州だと、高規格な線区はそれなりに善戦してる例が多い。
その意味で三江線の存在は特異なものなのかも。
そして、おなじみ?宇都井駅。
地上20mの高さにある「天空の駅」。開業間もないころの写真と記事が「コロタン文庫 駅名全百科」で紹介されており、トンデモナイ駅だと思ったものです。
昔の写真では真新しいコンクリートが壮絶な違和感を放っていたこの駅も、今は馴染んだ感じ。
ホーム。4両編成分はあるでしょうか?
この長さを活かす機会、どれほどあったのでしょう。
谷間を見下ろす。何も辺境部とか秘境駅ではなく、集落はあります。
幾らかの利用はありそうなものですが近年の平均利用者は0/日だとか……。
階段塔と待合室。
集落と鉄道の高低差が20mというのは都市部でも珍しくはないので(山の上の住宅地など。関係ないけど自宅と京急浦賀駅だって20mは昇り降りしますよ!)、駅構造が云われるほどトンデモナイってことはないのかもしれません。
三江線の問題は、1975年という全通時に既に自動車社会になっていたことに尽きるのでしょう。優等列車の設定もずっと無かった。
ただ、(道路事情の良くなった)今はともかく、1975年地点なら広島起点の山陽山陰連絡鉄道の一つとして、善戦はできたんじゃないかという気もしますが。国鉄のやる気が一番無かった時代に開通したのも不幸だったのかもしれません。
(とはいえ、あと5年遅れてたらこの辺は「未成線」化してたことでしょうが)
通常列車だと、宇都井駅は僅かな停車で走り去ってしまう。
ここで降りるのは時間的に難しい。あの階段の昇り降りはしてみたかったです。ただ、真夏は暑くて苦しい(笑)。できれば真夏以外に。
この特異な駅とか高架は廃線後も保存して欲しい所ですが、どうなることやら。
前後して。車内。<<続きを読む>>