東京モノレールの車両世代は大きく3つにわけられます。
第一世代。100/200/300/350の時代。10m級の二軸車。1964-1978年。
3両ユニットを組み、3/6連で使われていました。
第二世代。500/600/700/800の時代。15m級のボギー車に。2両ユニット。500形が1969-1991年。600形以降は1977-1998年。2-3ユニット組みわせの4or6連。
第三世代。1000形以降2000形・10000形。1989年以降現在まで。15m級ボギー車。6両固定編成。前頭部は300形以来の流線形に回帰。
「第二世代」が一番東京モノレールらしい! という向きもあることでしょう。自分も最初の乗車は500形で、未だ海の見える沿線に歓喜したもの。次に乗ったのは小学校の修学旅行で乗った800形。まだ新車の匂いがしました。
そんなわけで、自分的には、第2世代のカラーリングである赤白系ツートンがやっぱりモノレールのイメージなのですね。
(無論、第三世代の1000形も大好きですし、第一世代の妖しさはもう語るべくもなく)
スーパーマメキノコ様の作品は、そんな第2世代の東京モノレール車両です。
700形。1982年登場の、東京モノレール初の冷房車。基本的なスタイルは1977年の600形に準じます。
600形は
「額縁スタイル」の正面形状を採用した初期のもの。日本初は大阪市交通局20系→10系試作車で1973年ですが、あちらの量産は1979年。東京モノ600形のほうが量産車としては早かった。この形状が1980年代の車両デザインの「定番」になっていくのですが、
600形登場時の「未来感」は大きかった。
むろん700形も同じ顔。1982年で陳腐化もなく。
作品は6幅に巧く額縁顔と貫通幌を表現しています。4灯並んだライトケースも見逃せないポイント。
貫通扉上の東京モノレールマーク(これ、国鉄のJNRに擬似……)。車体裾のグリル表現も印象的。実物だと目立つんですよね。
側面は扉部分のみ横組。他は順組です。きちんと二段窓になっているんですね。
白い屋根も実物の印象通り。屋上・床下の冷房装置が700形らしさを主張します。とはいえ600形もその後冷房改造され、500形の引退・1000形導入で東京モノレールは全車冷房化を叶えたのですが。
700形を2編成造って4両に。片方は動力なし、片方は2M動力入りのユニット。
東京モノレール、第二世代の車両は原則2両編成のユニットを組み合わせて4-6両で運用していました。
連結面。先頭車同士の連結はモノレールでも萌えるものです。
そして、増結ユニットだった800形も。
800形は1985年に増備された中間車ユニット。他の2両ユニットの中間に挟まれて使われるものでした。当時既に東京モノレールでは6両編成が常態化しており、4両以下での組成の必然が下がっていたのです。
中間ユニットではありましたが、簡易運転台付でした。
組み込み! 跨座式モノレールはこの角度で見るとなおのこと格好良い。
恰も、昭和島での留置車のようですね。
6両編成・フル編成に。
700形・800形は1992年以降は固定編成化され、1998年まで活躍しました。
さて。スーパーマメキノコ様の跨座式モノレール。
車両全長はひだか氏の規格よりは長めですが、カーブは曲がれます。ただ、曲線半径はひだか氏規格ほど小さくは取れない。その代わり、6両編成に2Mでも走行抵抗少なく走ってしまうようです。ひだか氏の規格はアクロバティックなコースを前提とされていますので、リアルな鉄道模型的な意味あいでは別規格もありでしょうか。
一方で、スーパーマメキノコ様もひだか氏規格で走行する車両はJAMに出され(1000形)、無事にミッションをクリアされています。
今後はスーパーマメキノコ様のインフラ整備も期待される所ですが……。
700形と1000形(初期塗装)。この並びは端境期の1989-98年頃見られたものですね。
既に東京モノレールでの複数編成が実現していますので、インフラ整備でこの「規格」も伸びてゆきましょう。