無論、OeBBやDBのステッカーも付属で。
オーストリア国鉄(OeBB)Rh2016形はジーメンスの標準機ER20の一つ。
欧州各国の機関車も標準化・規格化されて久しいのですが、元のデザインが良いのでその流れもまんざらではないかなと。無論メーカーや鉄道事業者の経営にはプラスですし。模型界隈も標準機のファンは少なくないようですね。模型メーカーさんも潤っていることでしょう。
で、レゴ的にもその流れは掴んで欲しい気がするんですが、どうも巧く行ってないような。レゴ社は絶対に「東洋経済(時々経済観点での鉄道特集組んでバカ売れ)」は購読してないな?(爆)
冗談はともかく(英語圏のビジネス情報誌で、東洋経済の様な鉄道産業への思い入れが深いのってあるのかしら?)。

トラック用のおでこ部品使うことで、あの辺の機関車の特色である、斜めの面取りしたラインを手に入れています。細かい造形ではなく、寧ろパーツ特性を活かすビルドも有り! と思わされるもの。
運転台窓は懐かしい感じもする2x2x4キャノピ。これがレゴとしての安心感に繋がります。その左右はカーブスロープで自然に繋ぐ。綺麗にラインが通ってます。
側面はシンプルながら、手すりとバックミラーが良いアクセントに。
作者いわく、プレイモービルの機関車も意識されたらしいですが、ずんぐり感が可愛らしさに繋がっています。良いディフォルメです。

前面より。ライン繋がりの良さが分かりましょう。
公式の機関車用キャノピーじゃこの雰囲気は出せません(あれやっぱダメ部品ですよ)。
また前面窓6幅(2x2x6)でもダメでしょう。4幅キャノピーならではの味があります。

上より。左右での屋上機器違いが楽しいですね。
適度な、疲れないレベルというか製品でも実現できるレベルのディテール。抑制の効いたバランスの良いモデル、と。
この作品。良い意味で、レゴの公式製品的雰囲気です。それもCreatorカテゴリや10000代系ではなく、Cityとか街シリーズの流れ。
また、Yone様のこれまでの作品に通じる、往年の12V的な展開が現在も続いていたら……というIFの具現化でもあると思うのです。スジ、通ってますよ!
嗚呼、レゴのCityの機関車。この造形・雰囲気ならなぁ。
逆説では有りますけど、この製品提案的な作品を見ると、レゴ社の鉄道系に関する微妙なセンスの無さを実感してしまいますね。一体前頭の使えねぇ#60051だってマニアカスタムで化けた事例は沢山ありますのに。
愚痴はともかく、この作品には広範に活躍してほしいもの。
12V時代の……#7740の(今見ると素朴な)客車だって似合いそうですし、MAZTA-K氏の量産欧州客車だって様になりそう。ウチのワゴンリだって。
また、長大な貨物列車も絵になりそうです。
ベーシックなアイテムの、強みかもしれません。