
先の「シナサロ」牽引用に作られたそうです。
……ですが、それだけには勿体無い! 素敵なデザインの自由型電機。
西武鉄道に居たような、中型から小型の(55噸で900-1000kwクラス。ちなみにEF58は100噸超で1900kw)電機をイメージしたとのことですが、見事にそのカテゴリの雰囲気を湛えています。

それに、いろいろ魅力的なモチーフを加え、巧く消化していましょう。
斜めのラインは近鉄に居た電気機関車を。
丸窓は西武E851。いや、近鉄のE51か?
前面のパノラミックウインドウは岳南ED401か……?
魅力的な要素を取り込み、かつまとまりの良くリアルティのある造形に収まって居ましょう。恰も、数十年前のHOゲージの自作自由形にも通じる雰囲気もあります。
上部ヘッドライトは庇(ツララきり?)が強烈な印象。この部品は使えますね!
あと、下部ヘッドライトもよく見ると備わる。角形。意外と近代機なのかもしれません。箱型デッキ付き電機は私鉄では重宝されるので、秩父鉄道では1980年代でも新造した事例あります。
肝心のデッキ周り。ステップをスロープという大胆な割切。スッキリしています。
フックプレートでの手すりか解放テコの表現も良いアクセントに。
やはり、萌え要素の素敵な纏まりというか塊なのです。

シナサロにはデッキ付きの電機もまた似合う。
デビウ当時は未だEF58ばかりかEF15も健在。そうした組み合わせは多くのファンが記録しています。
また、シナサロは大井川鉄道への入線があり(1983年)、C11との組み合わせも実現していますが、おそらくE101かE102が補機してると思われます。伊豆急下田では凸電ED25が入換していましたね。

103系と。
傑作絵本「でんしゃがはしる」の冒頭の、山手貨物線のEF15との出会いを思わせるシーン。
はたまた、都心部に出入りする私鉄電機という意味では、1974年迄の西武池袋辺りに通じるシーンかも。E851やE61やE51などが池袋で山手線と顔を合わせたりしてたのでした。ごっつい電機と都会の情景のミスマッチも堪えられないものが!
私鉄のデッキ付BB箱電というジャンル、案外自由形が楽しいかもしれません。
実物も古典機有り近代型あり。茶色や黒のもあればカラフルなのもある。岳南あたりじゃ近年まで生き残って今様のコンテナ車との組み合わせもあり。無論、乗り入れや自社保有の客車牽かせたって良い。使いがっての良い「万能機」!
皆様も、自作車両のファーストステップにおひとつ如何でしょう?
無論、ベテラン諸氏の大人気ない作品も拝見したいです(笑)。