
この列車が登場したのは1983年。
末期国鉄のイメージアップ。そして増収への努力は凄まじい物があり、その一環というかイメージリーダーのような存在でした。14系客車の改造です。
当時はまだ大規模な団体旅行というニーズがあり、編成単位の「お座敷列車」が大活躍してた由ですが、その欧風バージョン。客室は原則6人用の個室。無論、全グリーン車。
団体用なら問題ないのですが、一般臨時列車に充当されると「扱いにくかったろうな……」と。それでも、251系スーパービュー踊り子登場までは、この列車を使った「サロンエクスプレス踊り子」は週末の定番臨時列車でした。
いつの間にか付いたファンの間での通称は「シナサロ」。品川客車区のサロンカーの略。
1997年、何と和風に再改造。
「ゆとり」と改名するも外装はそのまま。2008年にひっそりと引退していきました。
しかし、鉄道旅行の方向を変える一歩になった功績は計り知れません。
(忘れてはいけませんが、1983年の国鉄には「お座敷列車」と「オロネ25」の他には個室や展望車、或いはソファの並んだサロン的な車は皆無だったのです! 当時の鉄道ファンは往年の一等展望車を偲んだり、はたまた海外のサロンカーやクラブカーを羨むしか無かった。そんな時代でした)
先方の記事
「レゴサロンエクスプレス東京完成!」
主に車両の紹介。
「レゴサロンエクスプレス東京 その2」
編成や、並びでの紹介です。
さて。
思えば、レゴトレインの世界でも「シナサロ」は難しいとか云われてました。実物が「ゆとり」として未だ健在だった時代の話です。
茶色のボディに流線型の展望車! それでも作ればどんな機関車でも合わせることの出来る便利な、そして華やかな存在になると。
でも。怠慢はイケませんね。今は茶色の供給も良くなりました。
流線型も巧く造形できるように。
そんななかでの、アイン様の作品です。

茶色の車体に赤帯が実に美しい!
窓上は黄色帯ですから派手になりそうなものなのに、何故か落ち着いて上品に見えるのは実物通りです。
展望室の造形は傾斜のみの表現。後退角を割愛することで成立していますが違和感はありません。その下部の横組部分で後退角をもたせているので全体に角度付いているように見えるのですね。
(ただ、横組部分を1プレート下げると、展望室のオデコ部分のラインがもう少し綺麗に繋がりそうな気はします)
あと、黄色帯が斜めに上がっていく部分の印象が鮮烈。

側窓は横組で。ここは14系客車らしい雰囲気が出ています。
スロフ14 702はビュフェカウンター部分の窓埋めが目立っていましたが、その表現も。
客ドア部分も折戸らしさが顕れてます。
現状4連ですが、実物も登場当時は5連でした。
大きな模型であること考えると十分な長さ・ボリュームでしょう。

編成組んで、街の中をゆく。アイン様の都市型常設レイアウトは羨望ですね。
良い意味で街の中で「目立ってる」。通れば皆が振り返る! そんなカリスマ性を持った列車でもあったこと、思い出されます。

1983年といえば103系も未だ山手線の主力……というより、103系しか居なかった時代です。流石にATC顔の冷房車で揃ってましたが。その意味で、この並びも感慨深いです。

ホームに止まってても存在感は鮮烈。
そういえば。東京ディズニーランドの開園も同じく1983年のことでした。
京葉線は無かったので直接ののり付けは出来ませんでしたけど、「サロンエクスプレス東京で行くディズニーランドの旅」なんて素敵だったことでしょう。
ミッキーとドナルドは、当時のダイヤブロックのものだそうです(80年代後半らしい。これもまた微妙に時代が近い!)。遠いようで近い過去を思い出させてくれる作品なのでした。
ところで。
牽いてる機関車も気になる方は多いでしょう(笑)。
もちろん、「別記事」にさせていただきます。乞うご期待。