ですが、ここは新顔です。これまでにない解釈・造形の!

Flickrより
https://www.flickr.com/photos/78263514@N06/
delayice様は香港か台湾か中国か……の方と思われます。
トレイン作り慣れておられるか否かは定かではありませんが、前者なら良き確信犯。後者なら先入観に囚われぬ作品と申せばよいのでしょうか。
印象は「マスコット」。
でも、トレインレールに乗っている、6幅の作品なのです。
先にディテールから見てまいりましょう。
窓はブラックアウト処理ですが、機関車では気になりにくいです。このおかげで前面窓は微妙な大きさが表現できていますし。裾の「レール」はなるほど!って感じ。
下部ヘッドライト(ライトケース)の表現も独特。似ているかというと似ていない? でも他表現に勝ってもいます。どうやったらこの表情へのアレンジが出てくるのでしょうか?(誤解無いように、褒め言葉です)。
手すりや解放テコといったディテールも忘れていません。
マスコットだからこそ、ディフォルメモデルだからこそツボを抑える重要さ。あぁある程度鉄道車両をわかってる方の作品か?
側面は横組の機器室窓。そして同じく横組の大型ルーバー。
奇数幅で横組をしているのですが(つじつま合わせが面倒!)、車体を「凹」型にして、そこだけ奇数幅横組しているので、辻褄合わせる必要はないと。
屋上機器もえらく精細な印象。
パンタが上がって居ないのは惜しいです。
さて。
この機関車のマスコット的魅力は足回りに尽きましょう。
B-B-Bの車軸配置を省略無く。しかし、使用しているのは小径車輪。端から走行は考慮していない。おかげで低い腰に。
いや、電気機関車造るときは客車や電車より「腰は高くする」のがセオリーなのですが、敢えて逆張り、「腰を思いっきり低くする」ことで生まれた不思議な効果?
この腰の低さゆえに、上回りも含め得も知れぬ「可愛らしさ」が強調されているのでしょう。寸づまりなのが小動物的可愛さと言いましょうか……。はたまたぬいぐるみか。
なお、背景セットも見逃せませんね。
ファンシーといいますが、舞台的といいますか。
この作品作風、そのまま、リアル志向の作品。或いは走行モデルに使えるものではない? しかし、このテイストも見逃してはいけません。何か学べるもの、進化に繋がるものがある筈ですから……。