ただ、フル編成……4両編成化は計画にある模様です。
JR九州のキハ183形1000番台は1988年に長崎本線の「オランダ村特急」として4両編成1本のみがデビウしたもの。当初は485系電車との併結機能が特徴であり、日本初の気動車+電車の総括制御は話題になりました。
その後、電車との併結は中止されています。
車両自体も、長崎本線から久大本線に転用。しかし、大村線に転じてまた久大本線に戻ったり。今は豊肥本線で運用中。その都度、内外装を大きく変えているので、改造歴という意味では日本随一かも知れません。手抜き改造・改装ではなく、JR九州お得意の水戸岡リフォーム、それも観光列車仕様なので「大事にされている」というべきなのでしょう。

久大本線系統では緑色の「ゆふいんの森II世」時代。そして「ゆふDX」初代(濃赤)と二代(山吹色)。気分屋様のチョイスは山吹色。2008-2011年の姿。
前頭部はAP様のパノラマカーに倣ったキャノピー(貨物列車用の機関車などの前頭部部品)のガラス部分のみ使用での再現。やや平面的な印象のある、あの前面の雰囲気がよく伝わってきます。同じ部品でも、名鉄とは随分違う雰囲気になるものですね。
窓から下も上手くラインを繋げています。直線的だけど流動感もあるあの形状。
バンパー部分は横組で丸みを与える。銀色部分は補助ライト。
インパクトが有りますのは電車との併結装置が収まっていたスカート部分。ここのゴツさは特徴でもあり、魅力でもあり。逆組が「函」という雰囲気盛り上げ、効果を上げていましょう。
側面は窓のフチ部分を黒プレート・黒タイルで表現しているのが目を引きます。
黒フチとトランスブラックの窓の組み合わせは悪目立ちせず、精細感のみを与えています。
側帯はダークグリーンですが、とりあえず黒で割り切りか? ここは今後が気になる。
屋上機器も黄色というのは、なかなかインパクトがあります。
なお、レゴの基本色はラチチュードが広いのは知られるとおり。
普通の黄色で水戸岡チックな「山吹色」は違和感皆無なのですね。

別角度より。応用で「パノラマエクスプレスアルプス」や「シルフィード」も考えてみたくなりますね。
運転台前面窓はもうすこし、改良の余地は有りますかも。
レゴ的には自動車用の4幅キャノピーで良さそうな気もしますし、形状面でのリアル追求なら二枚窓らしさを強調するか……。他が良いだけに、ちょっと気になります。

同じく久大本線の観光列車キハ71「ゆふいんの森I」との並び。
この並びを見ると、気分は一気に由布院へ! 「ゆふDX」の山吹色って、キハ71系・72系との対比を意識したものであったんだなぁと気が付かされるのです。
編成での完成。そして他のJR九州列車群(sauseiji様作品群)との共演が楽しみです。
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ついで紹介で恐縮ですが、同じく気分屋様が検討中の、南海50000系「ラピート」のスターウォーズ仕様車。比較的長期のキャンペーン故、今も走っている由。
インパクト抜群、そして青よりも赤よりも、無論白+ピンクよりも渋い黒一色。但し、現車にはswのラッピングがなされている由ですが。それ故にレゴでの再現は難しい……? しかし、黒一色で割りきってもこの題材は素敵ですし、何もなくても「スターウォーズ!」という感じは伝わってきましょう。それだけ、ラピートが特別な電車であるとも。
無論、自作ステッカーが可能ならその表現も有りだと思うのです。
今のスターウォーズはレゴ社の製品がライセンス収入的に、またレゴ社にはスター・ウォーズは(売り上げ的に)重要。レゴとswの相性は抜群なのですから。
ラピートそのものの造形はsauseiji様(青)、薬師山様(赤)とは違う解釈であり、ディテールよりはスッキリ感重視の解釈ですね。煩雑になりそうな要素を割愛しつつも、南海50000系らしさは強烈に。
誰もが気になるあの丸窓は薬師山様の作品に近く見えて、丸タイルΦ2(黒)を並べていた同氏の作に対して、こちらは球面タイルΦ2のクリアを並べる。より丸窓らしさは強調されましょうか? カーブスロープ多様による断面への配慮も!
無責任かつ他力本願な期待ではありますけど、また、swステッカーの有無はともかく3色のラピートが並ぶところは何時か拝見したいものですね。