小型電車、田舎電車な世界観で遊ぶには、レゴのトレインモーター(パワートラック)は大きすぎ、かつ速過ぎ。
あれは元来は本線をかっ飛ぶ電気機関車や高速列車のためのモーターでありましょう。TaurusやICEにこそお似合い。でも、江ノ電とかには無理がある。
そこで、汎用に使えるショートホイールベースの動力台車を造ってみました。

標準トレインモーターのホイールベースは約6ポッチですが、この台車は4ポッチ。2ポッチの差異は印象を大きく変えます。
無論、2軸駆動。
Mモーター縦置き使用で、減速無し等速が前提です。
本線用にはやや物足りない速度ですが、小型車を小レイアウトで走らせる分には寧ろ適切速度に。まったりゆったり楽しめる筈?

Mモーター装着時はこんな感じ。
組み込む車両の高さを抑えたいのなら、円筒形のモータそのものを回転軸にしてしまう実装が考えられます(既に西武E52で行ってます)。
また、連接台車に使うなら、モータを貫通幌に見立てることになるでしょう。


台車枠を外したところ。
飽くまで装飾ですので、台車枠無しでの使用も可能です。
この場合は車輪軸の長さに余裕持たせる必要が有りますが(6L)。逆に台車枠付ける場合は5Lのシャフトを用いて、台車枠の邪魔にならないようにします。
(台車枠がないと、車輪が脱落する可能性があります)

裏面。左右非対称。3幅のフレームに対して、外側にギアトレーンを配置。
ベベルで方向変えて、後はピニオンギア5枚で動力伝達。
なお、2番目と4番目の遊び歯車はシャフトペグ片持ちで固定してる由。
この手で二軸駆動は意外と難しい。
Technic強い方だともっとスマートに纏められるのでしょうが、自分の力だとこれが精一杯。

上部構造を取っ払ったところ。
水平のベベルギア、1プレート厚の中を回ります。おおよそダウンサイジングと無縁な感じのある(つまり、トレインへの組み込みは難しい……)レゴの動力・歯車系なのですが、実は意外と小さく出来ます?
センターのアームは長さ9Lですが、たまたま手許に7Lが無かっただけ。
7Lにすると全体をもうちょっと小ぶりに出来るでしょう。

上部構造(右下)はただのプレートの塊。2x3が2枚、1x6が1枚、そして穴あき2x6が1枚。
さて。
応用で三軸ボギー全軸駆動台車も行けるかと思いましたがこれは一寸無理。
軸距を伸ばして且つセンターの軸も活かそうとすると、ピニオンがもう1枚づつ加わる、すなわち回転方向が合わなくなってしまうのでした(苦笑)。理屈でわかる問題ですよね……(中学生レベル)。

最終的な狙いは小型電車への組み込み。
既に造ったミニカーブ上での走行ももちろんOKです。
ボギー車……田舎の小さな小型電車や電動貨車。これまであきらめたり、「1-B-1」方式で妥協してた題材も可能になる。
連接車。言うまでもなく江ノ電イメージ。そして、ああいう半路面電車連接車は江ノ電以外にも意外とあるのです。
あと、本線車両でも軸距の短いもの。例えばディーゼル機関車の一部には使えそう……? トレインモーターではありえない、キュートな足回り実現できちゃう可能性。
はたまた、蒸気機関車のテンダに組み込めば、ルックス壊さずテンダドライブ機が作れちゃう……? そのうえスロー優先になりますので貨物機とかに最適?
ショートホイールベースの可能性、大きそうです。