コンセプトはDD51を半分に。ということで物理的に半分にしたような機関車。潰しきれない欠点も少なくなかったらしく、2両の試作のみで終わっています。
1号機がL形。2号機はセミセンターキャブと全く違った形状。一応、2号機はDE10、或いはDD16等への布石となったと見ても良いのかも知れません。
試験終了後はほとんど使われないまま国鉄末期まで残ったものの、その後解体されてしまいました。
元来ならドマイナーになりそうな機関車ですが、「鉄道図鑑」などでのディーゼル機関車頁では形状的に目立つこと。また何故かトミーのスーパーレールで商品化 ※ されてことで妙に有名ではあります。そういえば他に模型化とかされてないですよね?
※:2軸にアレンジされてた由。おそらく20トンクラスの貨車移動機(これは或る意味とてもメジャー)を製品化したかったんでしょうが、子供向け商品で「協三 20噸移動機」ってわけにもいかず、DD20ってことにしたんじゃないかと思うのです……。
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taizoon様の作品。実物の印象以上に「ユーモラス」。
(屋根が外れかかってる写真であるのはご容赦を……)
全長わずか22ポッチ。これでボギーのD形というのは奇異な感じ。日本離れした……という感じでもなく、こんなの世界にも他に類例ないだろ! という雰囲気なのですね(笑)。L形のディーゼル機関車自体はごくありふれたものですが、普通なら2−3軸の小型機関車(15-30トン程度)って相場決まってますからね。55トンでL形のDD20はやはりキワモノだったのです。
作品を良い意味でアンバランスにしているのは隼氏のDD51を参考にされたという幅広精細なボンネット廻りと云えましょう。ここがリアルだからこそ、「ちんちくりん」が強調される。
煙突やホーンなどのディテールが凝ってるのもやはりアンバランスで楽しい(笑)。
後ろ姿。類例するものがありそうで「ない」。顔です。とぼけた表情がなんとも云えません。
なお、この機関車の内部にPowerFunction機器をフルで搭載することはできなかったようで、電池は006p角型使用で小型化されている模様。
やや惜しまれるのは台車廻り。実物はDE10同様内側台枠で車輪が露出した姿でした。
14系客車を曳く。どんな組み合わせでも違和感のない14系でもこの違和感です(褒め言葉)。
ゲテモノ感が強調される感が。だからこそ楽しい。
薬師山氏のDD54との並び。
なんとも云えない「駄っ作機」オーラがタンデムで。無論堪らぬ。この風情。
純粋に趣味的観点で申せば、機関車なんてできの悪い子の方が「可愛い」ですよね。
DD20が選ばれるのも納得なのです(笑)。