JR東海の85系特急気動車。1989年のデビウ時の衝撃は忘れません。
これまでのキハ82とは全く異なる、恰も
未来からきたようなスタイル。
グリーン車級のインテリア。
電車並みの大馬力。時代を変えた車でした。
床の絨毯やら側面の曲面ガラスなど、その後のコストダウン車両を凌駕する部分さえも。
今は
車齢25年以上。先代のキハ82では既に陳腐化老朽化が問題になってた頃合い。
流石に今じっくり実車を見ると、床下機器や屋上機器は「やや古い」印象は否めず。しかし、なおもサービスや性能での色褪を見せない(JR東海のメンテ力もありますが)。名車の一つでしょう。
dyson様は部分的に再現されていましたが、今回ブリックフェストには
3両編成で落成させてきました。これは実物でもあり得る最小編成(2両は臨時列車のみ?)。
全長は先頭車が32ポッチ。中間車は28ポッチの「レゴスケール」。流線型先頭車+中間車+貫通型先頭車の編成となります。
ステンレス部分は新濃灰解釈。新灰解釈よりモダンな(といっても、25年前の車ですが)車には似合いましょう。リブの少ない1980年代のステンレス車ですが、グリルブロック表現で違和感はありません。
帯パターンは若干の省略が必要になりますが、巧く割り切りシンプルにすっきりと。窓上の白帯は強調表現ですが、巧く全体の印象を引き締めています。云われなければ「アレンジ」がわからないですね(笑)。
屋根肩は45度スロープ。実物のなで肩感が顕れます。全体に
煩雑さをさけ、すっきりシンプルに解釈され、それが美しさに繋がってもいましょう。
ただ、屋上機器はちょっと盛りすぎ? もう少し控えめ上品な印象があるのですが(レゴで言うならプレート2枚分まで位の)。
各社共通で目立って効果的なのは方向幕。白と灰色は今のJR東海仕様!
非貫通の流線型先頭車。前面キャノピーは意外にも? 2x2x6(角度60度)使ってきましたが違和感ないのです。今は2x3x6(角度45度)も存在しますが、この選択は検討されてのことでしょうか?
キャノピー角度が緩くても
流麗さがありますのは、前面下部の逆テーパを省略していないことと、おでこ部分に角度ついて鋭角であること。そしてスカート部分も鋭角さを強調してることから? この辺の見せ方が巧い。
スカートは「欠損」部分とジャンパ栓表現でシンプルな形状を引き締める。
おでこ部分は現状でベストか? カーブスロープ使い倒して更にスマートに出来る余地もあるかも知れませんが……? 天窓を透過させるのは今後の課題でしょうね。
真正面より。この車はテールライト点灯対応。また、愛称表示器部分も点灯です。
こんな大屋根ホームに留まっていると恰もどこかのインターシティの如く……というおなじみの言葉が出てきそうなものですが、キハ85に関してはそういう感じは受けません。それだけオリジナルがアイデンティティを確立しちゃった車なのでありましょう。無論、情景として似合うのは言うまでもなく。
そういえば、キハ85の機関は
英国製でした。
これも当時は画期的と云われていました。今や外国製機関の気動車も、それに伍した性能の国産機関気動車も珍しくありませんが。
そして
貫通型先頭車。
連結アダプタ付。
この姿は車両設計者から見たら「不本意」なものかもしれません。自分も先のデビウ当時、貫通路にアダプタつけた姿は見劣りすると思ったものです。
しかし、dyson様のモデルでは貫通幌とアダプタが
力強さ・厳つさの表現になっています。つまりは
「貫通型なのにかっこ良い!」と。
(無論、実物も見慣れて印象が変わってきたのも大きいですけども)
横組にされたアダプタ部が車体に嵌っているのはまことに機能的。
前面窓はヒンジでの固定。角度が絶妙。
流線型側に負けぬ、流麗なおでこやスカートの印象もあり、「ベストなバランス」にも思えてきましょう。
別角度。どこから見ても破綻がない。幌は敢えてゴツ目に表現して
、寧ろ貫通型の主張とされてる感じですね。それが良かったのでしょう。なお、ヘッドライトの点灯もあるのでしょうか? だとすると作者的にもこちらがメイン、ということになるのですね。
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キハ85は大阪乗り入れ「ひだ」運用にも入ってますので、京阪神の電車たちとの競演もある由(その辺を撮りそこねたのは誠に不如意……)。無論、名古屋近郊での「合わせ」も楽しめましょう。富山で北陸勢とも顔を合わせる。流石に地鉄乗り入れまでは辿り着きませんでしたが(笑)。
先代の
キハ82との競演はいつかやってみたいものです。過渡期は併存してましたし。
編成的には
貫通型を複数重ねたのが強烈! 気動車ならではの機動性はこの系列も備えてる由。
貫通型を1両追加されると楽しさ倍増? あとは編成に変化をつけるキロハ。その意味でもポテンシャル高そうなモデル。更に増結というと
社車……。此処は皆まで言うな、ですね(笑)。