山陽電鉄というのは、沿線に縁がないとどうも
地味な電車という印象は否めません。
まず、都会の電車というか田舎の電車というか微妙なところあります(沿線の方失礼をば)。東京で言うなら京急の横浜から先がが「湘南電鉄のまま」って雰囲気と思えば良いんでしょうか。とはいえ、梅田直通からもう14年が経っているのですね。そろそろ
「西の京急」って言い方されても良いと思うのですが如何に?
そんな山電で長いこと
「顔」だったこの電車。1964年から1985年まで延々とアルミ車鋼製車入り乱れて相当な両数が造られ、今もなお全車健在!
阪神に阪急、更には近鉄電車と顔を合わせたりもする由。地味な存在……に見えて、初期車の車齢50年超えというのも趣味的に見逃せなくなってきました。グループ内にそれなりに個性だってあります。
薬師山様の作品は
1970年頃の増備車……がプロトタイプでしょうか? クリーム色塗りの鋼製車の方ですね。
レゴで作ると白地に赤帯……というどこにでもありそうな塗り分けになってしまうものの、その雰囲気は違うことなく山陽電車です。
全長は24ポッチでドアは3つ。窓配置は3連の窓を2連に割り切る。それ以上に車端部の窓を大胆に処理していますが、ここは意外と違和感がありません。全体にすっきり感。
その車体を引き締めるのはレール付きで飛び出たドアの沓摺り。ぐっと精細感を与えています。ここがダークタンなのも確信犯か? 普通は灰色系使ってしまうところですが、良い意味で「色気」与えてます。
中間車の2丁パンタもインパクト充分。
前面は……言うまでもなく、ですね。
この時代の関西の電車らしからぬ
高運転台。ここはヒンジで微妙な角度が付けられています。貫通扉の微妙な張り出しも省略しがたいポイント。
何よりも強烈なのは、1x1ブロックで表現された
小さな貫通路扉窓。そして行き先・種別表示機廻り。
おでこのカーブもキュート。1x2クリアプレートのヘッドライトはポッチをライトに見立てる。
動力系は中間車の車端部搭載。チャンネル切り替え容易な
運用しやすさ。また、薬師山様の作品は
出来が頑丈で、扱いが楽というのも良き作風でしょう。これは分かってても、意外と難しいのです。
山陽電車のメリットは
阪神・阪急・時に近鉄と世界観を一緒にできること。
同作者の新作(後日別記事予定)の阪神電車等との並びが良い雰囲気。
更には、
国鉄(JR)との併走区間もさえもあります。221/223/225系あたりとのガチバトルは日常茶飯事なのですね。いや昔設定なら80系113系153系などか。
さて。
山陽電鉄は地味……と申しましたが、過去にさかのぼっても、3000系列以後に関しても実は
魅力的な電車の多い鉄道でもあります。1950年代に2000系のような2ドアクロス車好んで入れてた時期もあり、また現在の特急主力は3ドアクロスの5000系。あぁやっぱり「西の京急」?
積極的に造られても良さげなフロンティア! ……と思うのでした。