
年初に試作中のところを紹介した、気分屋様のJR九州のキハ71「ゆふいんの森」が遂に完成した模様。4両のフル編成。
実物についてはこちら(wikipedia)
1989年にキハ58及び65を改造して作られたもの
デビウから25年を経ているものの、全く「色褪せない」人気列車であり続けるのも注目に値しましょう。レトロ調の外見と、木質系のインテリアは上手く「本質」を捉えたものか。人気列車であるがゆえに整備やサービスレベルの維持は高く保たれ、2010年に乗車しておりますが、劣化感は皆無。
余談ですが、「現役のキハ58系」としても貴重なものとなっています。機関などは換装されていますが。

先頭部分。エンブレムはゴールドのライン1本ですが、これで雰囲気が出ています。
ヘッドライトは試行錯誤の上、PFライトで点灯対応に。内部はぎっちりだとか。
メタリックグリーンを普通のレゴ緑に解釈したことの違和感の無さ、また基本的なラインは自作児のママです。というか試作地点での完成度の高さよ。
横組のダミーカプラーはユニークな表現。これは広範に使える手法でしょう。

4両を上から。全長は38ポッチでフルスケールに近い印象です。窓を小さめにしているのも全長を長く見せていましょう。この種の横組窓で2x2パネルか、2x3パネル使うかは好みは割れるところですが、本作では2x2で正解に思えます。
つるっつるの屋根は美しい。コスト高でしょうが、それに見合う効果です。
飾り台の効果も、さらりと大きいですね。

さて。
注目すべきはインテリアの完備。この列車では大事な部分!
(実車の詳細はこちら「座席探訪」)
先頭車。黒いシートは実車同様の重厚感。そしてタイル貼りの床は実車がフローリングであり、そのウッディ感が伝わってきます。
先頭車の右手はコモンスペース(旧喫煙室跡)。小さな仕切も再現。芸が細かい。

中間車のサロンコーナー。サロンは少し階段下がった所にあるのですが、そんなところまで再現されています。階段部分の手すりまで。
サロンのチェアはいかにもな水戸岡デザインっぽさを表現できています。カーブスロープのテーブルも印象的。
ただ、サロンの下方に伸びる大窓の表現が省略されているのはちょっと残念。割とチャームポイントですし、乗ってみると視界効果が凄かったです。

ビュフェ部分。実車では先のサロンと隣接して連結されます。
ウッディなカウンター。一部はショウケースとしてクリアに処理。
並んだグラスに背後のメニューも雰囲気がある。壁面の小さな棚やショウウインドウも注目です。あとは専用制服の女性乗務員が居ればベストなのですが……ここはいつか期待しています。
ところで、床下機器はいかにも旧式気動車っぽいごっちゃりしたボリューム。
台車もコイルサスのDT22っぽい雰囲気。細かいことを申せば先頭車はキハ65由来なのでエアサス台車ですが。
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多くはワンオフの「リゾート列車」「観光列車」というカテゴリ、実物でも人気衰えませんし最近も増えつつある。レゴトレインの題材としても内外装ともに作り甲斐はある!
より、盛り上がって欲しいと思うのでした。
また「水戸岡デザイン」なJR九州の車輌も楽しいもの・美しいものが多い。
幾つか進んでいるプロジェクトもあるようで、今後一気に「花ひらく」のか。既にJAMなどの企画運転テーマとして成立しうる「京阪神」「北陸」「北海道」辺りに次ぐことが楽しみな次第と。