京成AE100形は1990年、成田空港乗り入れ完成に合わせて導入された2代目の「スカイライナー」。
極端なまでに直線的なスラントフェイス、当時では珍しかった床下機器のボディマウントが特徴でした。前面には貫通扉を内蔵しており、将来的には都営浅草線直通を意識していたようですが……それが叶うことはありませんでした。
2010年。スカイアクセス線の開通により、現AE形がスカイライナーに投入。
以後旧線経由のシティライナーに転用されるものの、年々本数を減らして現在は土休日のみの運用に。
短い寿命でしたが、成田空港への足として定着し、多くの利用者運んだのは事実。
「なかなか本領を発揮できなかった」先代AE形や、その前の1600形「開運」の儚さを思えば、京成特急車として本懐を遂げた初の形式であったのかもしれません。

実物写真。wikipediaより。直線的な形状は強烈でした。
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さて、McMug様の作品です。
今年7月に試作品画像がbrickshelfにアップされていたのを覚えてらっしゃる方も多いでしょう。

この地点で未だ前面形状が固まって居なかった模様です。スラントフェイスと塗り分けの処理で迷いが見られます。

今年8月。JAMへ持ち込まれた時の姿。3両編成。
塗り分けを若干割愛することで、スラントフェイスはポチスロに拠る表現ですっきり!
これが4両編成になり、再発表されています。

実車の魅力を余すこと無く。4両編成というのは実物の半分ですが、レゴトレインとしてはバランス取れていて好ましいボリュームでしょう(3両だとちょっと物足りない……)。
側窓はブルーガラス。黒ピラーとの相性も抜群。トランスブラックも有りだとは思いますが、この作品ではブルーガラスの爽やかさが車体色と合っていましょう。
そもそも、トリコロールの派手な配色もレゴ映えするもの。

先頭車アップ。
前面の角度はポチスロそのままで大正解という感じ。塗分と一致しているので段差が全くわかりません(正にこの題材ならでは!)。前面窓の傾斜も違和感なく決まり、上端もポチスロで隙間埋め。あの部品の使い方としては「模範的」と。
床下はボディマウント。トレインプレート28長の青という今年登場の部品も功を為していましょうか。
車端部床下のスカートも再現されてるのに注目。こういうところが大事。
屋上機器(クーラー)はタイルでボリューム感を出し、かつツルツルに。

中間車。サービスコーナ(自販機コーナ)付きの車と、パンタ付きの車。
前者は編成中で良いアクセントになっています。特殊な設備というのは優等列車を盛り上げます。
交差式パンタx2の中間車もまた、華やかな存在と云えましょう。

先代と、その後継車。スカイライナーの三代並び!
電車に歴史あり。世代というか時代の差異を感じさせられますね。AE100登場時にはAEが古く見えた。
そして、AE(2代目)が投入さたら、一気にAE100が陳腐化して見えたものです……。旧車の引退は宜なるかな。京成の積極的な新車への入れ替えは或る意味正義?
でも、モデルの世界では三世代共存させてあげたいものですね。出来ればオフ会などで、京成3代並びをお持ちくださればなぁ……と思うのでした。
さて、お次はいよいよ1600形「開運」で成田山詣……でしょうか?