これまでに札幌市交通局やJR四国高徳線での試運転が行われてきました。
2014年夏には万葉線での長期試運転(+試乗会)が行われ、多くの方が試乗できたようです。
基本はアルナ車輌の低床電車リトルダンサー。
リチウムイオン電池搭載で一度の充電で30kmの走行が可能。架線がある区間で充電し、バッテリーで非電化区間での延伸運転も出来るというのが特徴。

実物写真(wilipediaより)。パンタグラフは下ろした状態での走行が可能。
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ryokuchakumna様は幸いにも高岡での試乗に参加されたそうです。
その勢いか、レゴトレインでの再現に(画像はTwitterより)。
先ず、低床路面電車の作品として、床下の覆い方がすごく綺麗になったのが印象的。この種の電車は「足回りをみせない、隠す」のがポイントですから。
ボギーではなく、2軸に割り切られていますが、足回りが見えない以上はこの割切は大正解でしょう。
前面も美しい。自分も万葉線や広電グリーンムーバーで行った手法ですが、カーブキャノピーを立てて使うとすごく自然に、「今の路面電車」の顔になります。腰と裾の処理も綺麗ですね。
側面。複雑な楕円を描いた塗り分けですが、これも違和感なく再現されておりましょうか。プレート系パーツもうすこし使えばリアルに出来るかも知れませんが、このシンプルさもありです。
さて、写真で気が付かれてるとおもいますがこのモデルの凄さは外見再現よりもメカにあります。
「側ドア(1箇所)開閉+パンタ上下」
これが走行に使ってない1chでリモコン操作可能。
ドア開閉とパンタ上下は別にはできず、「ドアを閉めるとパンタが降りる」「ドアを開けるとパンタが上がる」という動作なのですが、この電車の想定されている運用
「停車中に停留所の架線で充電し、非電化の本線で走行」
を考えるとこの動作で寧ろ正解。プロトタイプの特徴を捉えたギミック!
何より、ドアかパンタ、どちらかだけでも電動はインパクトありますのに(パンタ上下という作品は見たことがないのですが……brickshelfやFlickrでも)、両方が動くのはアピール力高いことでしょう。
なお、実質2軸の小型電車にPF走行系を一式収め、その上に上記ギミック用のMサイズモータ搭載。
機器配置は工夫の必要あり。受光ユニットはMサイズモーターの上ですから、走行用のトレインモータも含めれば3階建て。よくぞ違和感なく収まっているものです。
同じく屋上機器に艤装もとい偽装?できている電池BOXも外見に違和感、悪影響なしと。
PowerFunctionはなんでもできる、例証にもなっておりましょうね。
実物が技術実証車ですから、レゴ作品にもテクニカルな要素があるのは愉快なものです。

ドア開閉及びパンタ上下の仕掛け。
どちらも絶妙な角度で回転することで、「動き」としています。
このスペースに収まっていることが驚異でありましょう。