時節・季節にあった作品をまとめて3件の紹介です。




http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=548574
「クリスマスミュージアム」。#31026準拠のタイニーモジュールシリーズの一つ。今回は色数を抑えたストイックなモデル。その分、ツリーとリースが引き立つ、際立つ!
建物の寸法は飽くまで8x16の2枚分に過ぎません。でも、このボリューム感。もっと大きなモデルを見ているようにさえ感じられます。白一色であることと高さがあることがそんな印象をもたせるのかしら?
三階建ての内部には螺旋階段。此処だけに色差し、の金色手すりが美しい。
正面のリースも普通の部品だけでそれらしく。L形プレートって実に雄弁な部品ですし、その才を見出すのも作り手の腕。
あと、開いたところを「細長い建物」として見る感じも好ましい。ミュージアムということで、思わず神田に合った頃の交通博物館を思い出してしまいました。




閉じたところも。好。曲面の使い方に味があります。小さなピロティ部分の床も見逃せません。丸タイルが雰囲気盛り上げる。
裏面? の真四角な窓の並んだ真面目さも対比として効果的でしょう。窓枠ヘコませて使ってるのも好。
そして、開かれると見えなくなる壁面にはazur様らしいモザイクが。
見せ方に隙のない、開閉式ならではのメリット生かしまくったモデルでしょう。




http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=549477
「風車のあるお城」。シンボリックで華やかな作品。電動であり、PowerFunctionモータで廻りそうな部分は回転するのだとか。
「大きな羽根&動物たちは遅い回転、小さな羽根&2羽の鳥は速い回転で回ります」
とのこと。動画こちら。
仕掛けは公開されていませんが、減速機構は組み込まれているわけでそれなりに凝った構造になっていることが想像されます。
裏面には斜めの壁面処理もあり。この角度がまた綺麗。派手に見えて色数を抑えているゆえの上品さもあります。白に統一されたレリーフが凄く良い。
台座部分も美しい。この色使いとパターンは良い意味でAzur様らしい個性が炸裂しておりましょう。レトロな置物的な雰囲気は郷愁さえ誘うものです。スイッチレバーもそんな味わい。
また、街の中に置いても楽しそう。ファンタジックな世界観はもとより、現実的な世界に於いてもテーマパークの一部であるとか、駅前広場のからくり時計……とかいろいろ見立てはできることでしょう。動きのあるモノは世界に「命」を吹き込むでしょうね。



http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=548858
高さ21ブロック分の大きな樹木(針葉樹)。この種の題材では強度が問題になるのですが、この作品では幹内部にパイプを通すことで強度確保されてるとか。
パーツ種類は少なめ……の経済性は注目に値しましょう。笹の葉部品大量で針葉樹らしさは出せると。
無論、複数作るのは困難な規模の作品ではありますが、このクラスの樹木は一本が街角に立ってるだけで凄い存在感になるはず。この1本がビル1つか、それに匹敵する主役になれることでしょう。
あと、上から見た時のボリューム感が素晴らしい!
丸プレートによる地面の盛り上がりも嬉しい表現です。
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Azur様作品はいずれも、「渋く、ファンタジック」という感じを受けます。
ファンシーでありつつ、実はリアルな街や鉄道や自動車、道路等との共存も出来るデザインであると。そしてその際には互いを引き立て合う事ができる。
いつもの街を「より素敵」に出来る作風と言っても良いのかもしれません。