「エースくんのパパ」様より詳細画像をいただきましたので、紹介させて頂きます。
「形式写真」で見るとより魅力が伝わってくるでしょう。
言わずと知れた3代目「ドクターイエロー」。
なお、ドクターイエローという愛称は平成……1990年代以降だったと記憶しています。昭和には「黄色い新幹線」で通用しておりました(笑)。
まず前頭部造形。700系の複雑な形状を比較的単純なラインに解釈しており、実物の「微妙にかっこ悪い感じ」が見事に是正されています。でも、似てないってわけではなく、絶妙のラインになっていないでしょうか。
ノーズの長さも適度に抑えられ、良い意味で愛嬌が加わってもいましょう。
1ポッチずらしの流線型表現も使える手法ですね。
一言で申せば、好ましい造形であり、アレンジであると。
ヘッドライトの上下逆転の取り付けはヒンジ使った上下逆転で芸が細かい。
側帯は1本に割り切るのはありだと思います(シンプルで綺麗。あと先代922を思わせる)。
帯前端部の切り上がりが実にニクいです。ここは700/923の魅力ですよね。
側面は最小のブロック数で収まるように解釈されていますが、これで凄くバランスが良いのですね。窓の上下位置と幕板の広さに納得。ただ、一部で窓高さが2になってるのは1に統一されるとより良くなりそうです(営業用に700系やN700系作る場合も同様でしょうか)。
屋根は45度のスロープに出来れば理想ですが、現状のブロック処理でも違和感がありません。なにせ実車も四角に近い断面ですし。
中間車。パンタ2基と長いパンタカバー。実車の特徴をよく捉えておりましょう。
そして窓の殆ど無い、アヤシゲな風情。
屋根上の灰色タイルが良いアクセント。シンプルな車体を引き締めています。
どのサイドも良いですね。美しい中間車です。
反対側先頭車。前頭部表現が微妙に変えてあります。カーブスロープの多用。
どちらかが良いとか、どちらかに統一したほうが良いってことはなく、「どちらも甲乙つけがたい」のですね。
前部(いや後部か)の補助ライト窓にテールライトがあるという構造も再現。此処が赤いとなかなかインパクトあるもの。
実物も片方の先頭車(923-6)は窓が多いので、そこは再現されています。やっぱり窓は高さ1に揃えられたほうがすっきりし、全長も長く見せられそうに思います。
「エースくん」の923形。現在は4両編成にまで拡張しており、観測ドーム付中間車が追加されているとか。次は屋根が灰色の軌道試験車?
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続いて紹介するのは近鉄奈良線の代表車8000系の亜種8400系電車。一番近鉄の一般車らしい一般車。
先の紹介記事でも記しましたが、前面の完成度の高さ。微妙に凹んだ貫通扉。横組の幌と貫通扉。この辺の精細さは大人の作品と大差ありません。桟板の表現もニクい。
近鉄特有の種別によって片点灯する標識灯の楽しさは先に記した通り。また突き出た外付けの行先・種別表示器も近鉄らしさ溢れる。
側面は大幅に割り切られていますが、違和感はありません。横組のドアは精細ですし、ドア横のステッカーとか方向幕のような味付けが素晴らしいのです。
台車もボルスタアンカがそれっぽい造形。
前頭部アップ。近鉄一般車の造形はこれでしばらく通用してしまいそうです。
おでこ部分のポチスロ角度もこれがベスト。パーツ数の制約の中で、この造形とボリューム、再現度に達したことを凄いと思う次第です。
(変な話ですが、自分が小学生の時にはこの水準のモデルは作り得なかったでしょう)
今後も、期待しております。
(次回は「エースくんのパパ」様の作品です)