「鉄道展」の会場には市内電車が便利。3回乗ると一日券はモトが取れるので、到着日(1日目)も滞在日(2日目)も使いまくりました。
環状線専用の9000形電車「セントラム」。独逸流儀の設計で新潟トランシス製造。2車体連接。
環状線のハイライト、富山城址をバックに。
写真の「銀」の他、「黒」が当日は運用に入っていました。「白」はお休みか?
車内。この手の電車は本国流儀、もしくはデザイン優先で椅子が固めだったりするものですが、この車はふかふかのシートで現実的です。走る応接間といえるんじゃないかと。インテリアも上品な、趣味の良いもの。ボックスだけでなく、外向けの座席を多めに配してるのも好感。
肝心の走り心地なのですが、未改良の従来線部分では微妙なガチゴチ感あり。しかし、在来線部分の「揺れ」「ガタ」を最大限に押さえ込んでいるのは感じられ、優秀な(或いはお金をかけた)作りであることがうかがえましょう。
かつての主役。今も多数派の7000形。
日本の路面電車が一番ダメだった昭和30年代の製造。しかし、昭和40年代はそれこそ路面電車の製造が途絶えるという暗黒時代……。
閑話休題。撤退期の電車らしい安普請さとガタガタさ。正直、富山と高岡の電車は長く好きになれなかったのです。
しかし、両都市とも良き後継者が増えてくると印象は変わるものの。あの時代を伝える存在としてえらく貴重になって来ました。
乗る心地? 9000形がセンチュリーならこっちは軽トラ(笑)。
ただし、富山大橋上の改良部分では乗り心地がぐっとよくなります。ガタガタも黙る。軌道の大事さを感じさせます。一度環状線新線区間でも乗りだめししてみたいもんですが、ryokuchakuma氏曰く、貸切でもしなきゃ無理じゃないかとのこと(笑)。
1990年代に行われた最初の近代化の試み。8000形。気持ち床は下がって7000形のようによっこらしょと登り込む必要はなくなりました。車体の作りも上等。足回りも立派なものです。のり心地は7000と9000の間くらい。新線区間なら9000同等か?
この時代の路面電車新車として日本車輌製というのは珍しい。地鉄との取引の縁でしょうか。
T100形「サントラム」。9000形セントラムの後に導入された純国産の3車体連接車。アルナ車両製。
新潟トランシスとアルナ車両のイニシャルコスト差は知るところではありませんが(前者のほうが一応高価らしい)、別系統の技術入れることによるコストアップに見合うものであったかどうか?
車内。9000形のような華やかさがなく、どちらかというと実用一筋。ただ、3車体ならではの輸送力は期待できそうです。
新潟トランシス(ADトランツ/ボンバルディア)系と、アルナ車両系と両系統の低床電車が混用されているのは考えてみたら富山だけ。ただ、乗り比べてみると若干の落差を感じます。
無論、T100形サントラムも他都市で導入されていたら、「画期的新型」としてのインパクトに溢れていたことでしょう。比較されてしまうのが不幸なのかもしれません。
なお「走り心地」は甲乙ありません。ここは流石。
7022号 レトロ電車。7000形を水戸岡リメイクしたもので通常運用に入ってる模様。
夜間にすれ違うと、白熱灯ベースの車内が凄く印象的。これは乗ってみたい! 運悪く運用捕まえるのにえらく苦労。
レトロ電車車内。7000系電車の時代よりもより古いイメージで改装されています。貸切でパーティー的使用も想定されてテーブル付。但しラッシュ時には邪魔になりそう。混雑時は避けて運用してるのか?
デザインはよくも悪くも「水戸岡節」ですね。自分は嫌いじゃないですけども……。
無論、がたがたの乗り心地は7000形元来。それもまた味には感じられるのですが。
ここまでの改装はコスト的に困難でも、白熱灯色の照明は効果大きいと思うのでこれは他の車両に広まってもよいのかも?
現在富山駅前は仮駅移転で凄く不便な状態。これが新幹線開業+高架化で一挙に便利に生まれ変わる!
左上に見られるのが新幹線高架下の市内電車ターミナル。富山ライトレールとの直通も考慮されるとか。どんな運行系統が設定されるのでしょう。
JR(新幹線)から僅かなアクセス距離で市内電車へ。こんな駅はそうそうない。
夢が叶う日までもうすぐ。
工事中の様子。ポイントの形の凹みが不思議な感じです。
この完成で、富山の第一印象もがらりと変わってくるのでしょう。
電車のある街は、やっぱり素敵だと思うのでした。
福井に富山に高岡。北陸の諸都市は電車を維持できてる街が多い。でも金沢、おまえはダメだw。市内中心部と金沢駅間だけでも路線維持できてりゃなぁ……。