先方の記事:レゴで作ったキハ54 完成ver
実車は国鉄最後の年1986年に、道内のローカル線向け2エンジン車として製造されたもの。同時期に四国にもキハ54 0代車が配属されていますが、あちらはまるで別の車なので要注意。
セミクロスシートの一般車の他、3両が急行「礼文」専用車として転換クロス装備で製造されています。当時は急行形久々の新車ということで話題にもなったのでした。急行仕様は外見では窓上にも赤帯が入ります。
(なおJR化後、JR東日本がキハ110系で急行仕様車を作っており、これが最後の「急行形」に。あれはあれで魅力的な車です)
宗谷本線の急行がすべて特急格上げされた後は、ローカル輸送に使われている筈。
2エンジン両運転台という仕様のため、辺境部の力強い足というイメージがあります。小さい窓や、コンサバティブな前面デザイン故に、ステンレスボディながら重厚な感じもあり。キハ22やキハ53 500代の置き換えと言っても、これはこれで趣味的にも好感の持てる車です。

ついに側窓が入りました。北海道の車輌特有の二重の小窓感が巧く伝わっていましょう。全高が高めなのもプラスに作用しています。相対的に窓を小さく見せている。
窓間の「JR」マークもそれっぽい。
実車車体はリブのある「軽量ステンレス車」の仕様ですが、リブ省略しても違和感がありません。205系や211系電車、或いは東急9000系辺りでもこの割切はありといえそうです。
そして、重厚精細なエンジン周り。


前面。国鉄気動車は「片幌」ですので、必然的に前後で表情が変わってきます。個人的には幌ありの顔が好きですが、幌なしの方も、桟板を表現したら印象は良くなると思います。如何にも「貫通扉がある」って雰囲気が強調されるでしょうから。
縁取りによる車体幅の膨らみ(1タイル分)は意外と気になりません。下手にごちゃごちゃ対策するより、シンプルに割切るのも作風です。
ジャンパ栓受。やっぱり必須。内側の方の、微妙な隙間の使い方は目から鱗です。
テールライト、よくよく考えてみたら、「片面ポッチ付ブロック」があって初めて成立しますよね。ヘッドライトブロック(おなじみ%4070)じゃ、この雰囲気は出せまい。

床下。
動力は単三電池BOXと、Mモータ直結の模様。Mサイズモータは9V入力でそのまま鉄道車両用として適度な速度になりますので、リモコン無しでもそこそこ運用できそうです。
(……トレインモーターだと爆速になるので使えません)
安定した速度で走らせっぱなしというのも意外と楽しいものです。なにより、ローコストも魅力でしょう。
(余談ですが、他の車両……9Vなどと併結する際は、ベベルギア抜いてしまえばニュートラルになりそうですね。重いですけども。電池BOXも簡単に脱着できればなお理想ですが)
床下機器は、エンジンがきっちり点対称に。2エンジン気動車の基本ですね。

#31012「白駅」を前に。
古い洋館風が残っていると考えるも良し、今風にペンション風を建てたと考えても良し。
確かに、キハ54は似合っています。