実車は都営浅草線(別名「1号線」)の東京都交通局持ちの車で、1991年からの投入。
通勤型なのに大胆な流線形やアルミ車体への塗装。ユニークな車内デザインなど良い意味でのバブルカー的?通勤電車。 (wikipedia)
前面のみならず、車体断面でも丸みの強い車体は大変にリッチな印象を与えます。
<実物写真:wilipediaより>
ただ、京急線内だと京急の車両クオリティが総じて高いため(セミクロス車は言うに及ばず、ロングシート車であっても、ふかふかのシート)、都5300は正直「ハズレ車」の印象が否めません。
でも、1990年代以降の京急の豪華化への方向を示したのも都営5300系という考えもできますかも? 少なくとも旧1000や1500の更新前が浅草線直通に、線内快特には700まで使われてた時代だと都営5300は最高の「当たり車」であったのでしょうね。
実物雑談はともかく。
気分屋様の作品はとりあえず3両が先行落成。但し、フル編成が目標とのことです。
一番難しそうな前面窓は3x6の大型キャノピーで再現。これが不思議と違和感ありません。平板なはずで、しっかり丸みが伝わってきます。
その上で、前面窓上下のカーブスロープ処理のお陰で更に丸みというか流動感が加わる。
ヘッドライトは実物は丸目ですが、この角目でもしっくり来ています。
前面窓内部は「ガラス区切り」の部分をもっと密着させるとそれっぽく見えるかも知れません。
また、行先表示器や運番表示器も「らしさ」を強調する意味で強力な武器になることでしょう。
複雑な形状に挑戦されているのは連結器廻り。
連結器・胴受け廻りの板状の表現がパネルなので、精細感が出ています。
個人的な好みとしては隙間を承知のうえで張り出し部分+連結器は床面に水平であって欲しいとも思うのですが、でも前面逆テーパのスムーズ感優先されてる表現も捨てがたく。
スカートは後期車のロングスカート。結構複雑な形状をこなしています。
車体断面が屋根の丸みの強い……いわば「なで肩」を再現しきっていましょう。これが5300系らしさを強調。
側窓はG@ひたひた氏考案の部分横組とフリーな順組部分併用の「箱根細工」的組み方。内部は構造材と補強でぎっちり。
そのお陰で、素晴らしく存在感・現実感のあり、そして「レゴ離れ」した雰囲気の側面になっています。あの組み方はインテリア作れないとかパーツ数が嵩むというデメリットこそありますが、それを覆せるメリットもあり。
台車はバネ表現が好ましいのですが、どちらかと言うと昔のコイルバネ的な雰囲気でしょうか。でも、精細感はあり。
この角度からだと、京急線内のカーブだらけのイメージが伝わってきます。
編成強化、期待しております。