ダイヤブロック みんなのまちシリーズの全盛期(1990年ころ)、マクドナルトとのコラボ商品が
最大4枠で出ていたことがありました。
大きい方から「プレイランド(大型店舗)」「ドライブスルー」「ハンバーガーレストラン(普通店舗)」「トラック」。
(余談ですが、ハンバーガーが210円とかしてた時代。あのころまだまだマクドナルドは「高級」だったのです……。90年代後半に変わって行きましたが) 既に「プレイランド」はレゴでの再現がなされ、あっと云わせました。
残る3点、一挙に公開。
1990年代前半ダイヤと、2010年代レゴの奇跡のコラボ。◆◇◆◇◆◇◆ ◆◇◆◇◆◇◆
マクドナルドハンバーガーレストランのオリジナル。
「2600円 お人形5つ付き」とあります。
ベース寸法は30x20。郊外型のマクドナルド普通店舗イメージか。
レゴ版。
見れば見るほど芸が細かいです。ダイヤのスロープ部品はベースの部分が深めの、微妙な台形をしているのですが、レゴ化にあたってはスロープの下にプレート入れることで再現。
全体に
「ダイヤの1/2ハイトブロック=レゴの2プレート」という解釈。これは全作に共通です。
さすがにベース寸法はオリジナルではなく、32x16となっています。違和感は皆無ですが。
ミニフィグの雰囲気が極力合わせられ、
ポーズも同じなのは芸が細かいです。
なお、屋外のイスの形状にも注目。ダイヤのイスに合わせた造形に。
誘蛾灯はオリジナルにもあった、妙に細かい要素ですがこれもまた再現。
他作品にも共通しますが、
横組駆使のマクドナルド看板は傑作造形と云えましょう。もう
レゴでマクドナルド作るときはこれ標準でいいや、と言い切れましょう(笑)。よく見ると……1厚でこの看板成立してます。えらく複雑な構造。
店内。背面壁や天井を取り除いた仕様はオリジナルと同じですが、今のFriendsに共通する仕様でもあります。
床のチェックタイルが心地良い。
白い円筒はドリンクに、茶色の丸プレートはそのままでハンバーガーに見えます。レゴにしてはポップな配色も、あの時代のダイヤっぽさがあり。ダイヤじゃ黄緑もピンクも既に使われていたのでした。
その他の
写真はこちら(brickshelf)
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マクドナルドのトラックのオリジナル。「¥1500 お人形付き」と。
当時のダイヤはトラックには
柔軟に6幅車も採用していました。この時代は車モデルにタイルが使われて凄くスマートに。ベースはあの時代の角張ってきた2t車。じゅうぶんそれっぽい。
サプライラインも製品化する意気込みには、惚れます。
レゴ版。先に触れた「ダイヤの1/2ハイトブロック=レゴの2プレート」を厳密に守った造形。結果的にあの当時のレゴ街シリーズの車とも、あるいは今のCityの車ともぜんぜん違う、
「ダイヤの再現作」という雰囲気が濃厚な車が生まれました。
レゾリューションの低さが、限りなく独特の雰囲気を醸し出す。下手に今のレゴの水準で解釈してない真面目さには感服させられます(自分ならCityフェンダー使って台無しにしちゃうかも)。
あのマクドナルドマークも再現。赤白黄の配色も鮮やかで美しい。
車を後部から。マークが1厚に収まっているので、トラックとして成立しています。
それにしても、
2プレート厚に制約された造形は本当にダイヤっぽい味が出るんですね。
他画像は
こちら(brickshelf)◆◇◆◇◆◇◆ ◆◇◆◇◆◇◆
マクドナルド ドライブスルー。「¥3,800 お人形5つ付き」と。なお、すべての商品には商標許諾の表記があります。
大きめの店舗に見えますが、ベース寸法は30x20であり、先の「ハンバーガーレストラン」と変わりません。右手に大きなクリア屋根を設けて大きく見せています。乗用車の付属とともに、1200円の価格差を感じさせましょう。
看板は残念ながら紙製です。他が凄いだけに、ここだけが残念。
(ひょっとしたらプラ製かも知れませんが)
左右にずらした
立体感のあるお店の造形はレゴになって却ってはっきりした感じがあります。良い意味で1980年代のレゴの家っぽくもありますね。
パーツの都合で逆転組を余儀なくされた屋根部分は良い雰囲気。裾の解釈・処理がオリジナルですが細密感が加わっていましょう。
右手のクリア屋根はカマボコ部品の上にポチスロ。良い解釈。
看板類はすべて
パーツの精細表現。右手ドライブスルーのカーブついた小さなMマークもありですね。この表現も使いどころありそう。
付属の
赤い乗用車もやっぱりダイヤな味。2プレート分の屋根がいかにも「ダイヤ みんなのまち」であり、あの時代のやたら角ばってた乗用車を思わせます。青いバンパーもオリジナル通り。この配色は好センス。
店内。明るい雰囲気は
正しく郊外型のマクドナルド。 カウンターとドライブスルーの位置関係もよく配慮されていましょう。
細かいところですが、レール付プレート1x2でトレーを再現することでミニフィグの手がトレーをつかめるようにしています。
さて、ダイヤブロックのマクドナルドシリーズの真骨頂はここから。
「ハンバーガーレストラン」と「ドライブスルー」は
合体して大型店舗になるのです。
合体の図。オリジナル。相互の欠点を補い合うような見事なデザイン。
(おもいっきり余談ですが、クルーの髪パーツ、髪に帽子がついた特製品なんですね)
合体再現の図。この再現度!
今のアレコレ迷走してるけど、100円マックにはそこそこ良い物があって、同じく100円のコーヒーはそこそこ美味しくて(主観)そこそこ使えるマック……じゃなくて、
1980年代のファミリーが訪れたあの時代のマクドナルドに行ってみたくなる……。
そんな凄みのある作品になっています。ちょっとしたタイムマシンですよ?
その他画像は
こちら(brickshelf)
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最後に関係無いですが、今の見慣れた
都市型店舗を
「タイニーモジュール規格」で作るのはありかもしれません。
1階は厨房とカウンターのみ、客席は2階・3階にあるようなタイプ。インテリアは落ちついた雰囲気で。ファミリーよりは学生やサラリーマンが似合いそう。