踏切も、JR東日本風の駅ホーム再現もあまり見かけない作例ゆえ、インパクトあるものです。
電車はJR東日本の701系交流電車。カラーリングは田沢湖線仕様とのことですが、ピンク帯が綺麗。こんな色も使えるのが今のレゴの良さ。
前面の再現度は「あっと云わせる」レベル。額縁状のデザインを消化しておりますし、車体裾のアンチクライマーや桟板も表現。横組貫通路も雰囲気出しています。「JR」マークと方向幕も良い感じ。
スカートもそれらしく。上を見ると無線アンテナなどの表現も。
(なお、701系は個人的には「大嫌いな」電車です。アレのせいで東日本エリアは旅行する気に全くなれず。沿線住民も余りに可哀想。ただ、作品には罪はありませんので……)
駅ホーム。 駅名票が東日本仕様です。駅ホーム上の雰囲気も日本型になっていますね。
2両編成の反対側から。平面的な顔つきなのに、立体感が十分に。
側面は総タイル張りでステンレス車らしさの表現にしています。窓はブラック処理ですが、実物もスモークウインドウ故に気になりません。この割り切りってありですよね。
上から。6幅+タイル2枚分の幅ってことになるのでしょうか。無論、6幅車両の範疇でも問題無いと思います。
はみ出し部分が恰も雨樋のように見えます。また、屋根上もタイル処理が綺麗。縦筋は実車の雰囲気あり。パンタ周りは糸付きプレートを使った配線を実現しています。交流電車らしいパンタ周りはこの世代の電車でも魅力的です。
内部構造。PowerFunction機器は上下逆転収容とのこと。車体底面から電源on/off。受光ユニットは前面窓通しての受光。凝った構造が分かります。
踏切。あまり作例をみなかった日本型の踏切を造ってみたかった……と伺っています。クロッシングの角度とかすごく凝ってる。黒いレーダー皿付けた警報機もいい感じです。ゼブラの使い方が凄く巧い。
あのawazo氏作品のような動作とか考えると厄介ですが、非可動のアクセサリと割り切れば、鉄道と道路のである場所として魅力的になりえる題材です。たしかに、自分も造ってみようと思わされるのですね。
線路と踏切一箇所だけで、空気が生まれるというか、ミニジオラマとして成立してしまうのですから。
電車と車とミニフィグ置くだけで、世界が生まれるはず……。
空気感というとこの1枚。
ポスターを背景に撮っておられるのでしょうが、夕暮れの雰囲気が伝わってきます。
樹木こそ熱帯っぽいですけど(笑)、それでも日本海沿いの何処か……という風情に見えましょう。こんな情景に、意外と無機的なステンレス車体がマッチングするもの。
いろいろ可能性を感じる作品なのでした。
レベルも高いので、今後も期待しております。